肩こりの「コリ」は筋肉か筋膜か?触るとゴリゴリの正体とは

  • 昔から肩こりで困っている!
  • ひどくなるとマッサージに行くけど、すぐ元に戻ってしまう!

このような経験はありませんか?

肩こりは筋肉のコリです。

そのコリをほぐしても次の日には元に戻るのはなぜでしょうか?

肩こりのコリを詳しく調べると、筋肉よりも筋膜に問題があることがわかってきました。

この記事では、肩こりの「コリ」は筋膜上に存在すること、触るとゴリゴリするコリの正体を解説しています。

是非、参考にしてみてください。

1.肩こりは筋肉のコリ

肩こりの一番の原因は、常に同じ姿勢でいることによって、筋肉が緊張状態になり凝り固まってしまうことです。

筋肉を適度に動かさないと血行が悪くなり、凝りが発生し肩こりを感じるようになります。

実際に肩こりの人の肩を触ってみると、ゴリゴリとした凝りがあるのがわかります。

これが筋肉のコリです。

マッサージに行くと、このコリをほぐします。

ほぐしてもらっているときは、気持ちよく楽になった気がしますが、すぐ元に戻ってしまうこともよくありませんか?

その理由は、超音波エコーで観察するとわかります。

肩こりは筋肉のコリ

これは、肩こりで一番凝りやすい筋肉である僧帽筋のエコー画像です。

この僧帽筋の下にある白い線が太くなっているのがわかると思います。

この白い線筋膜といわれるものです。

実際にゴリゴリした凝りを触ると、白い線が太くなっているところを触っていることが確認できました。

筋膜は超音波エコーで白く写るのですが、より白い線が太くなっているところがコリであることがわかりました。

なぜ、白く太くなっているのかというと、この部分で筋膜のシワ、癒着が起こっているからです。

一見、ゴリゴリした筋肉を触っているように感じますが、エコーで観察すると筋膜の癒着を触っているのです。

筋肉をほぐしてもすぐ元に戻ってしまうのは、いくら筋肉を柔らかくしても筋膜に問題があるため、ほぐれないからです。

筋肉をほぐすより、筋膜をほぐした方がほぐれやすいということです。

2.肩こりのゴリゴリの正体は筋膜のシワ、癒着

2-1.筋膜とは?

筋膜という言葉は、最近テレビなどでよく取り上げられるようになってきました。

筋膜とは、筋肉を包んでいる膜のことで、筋肉の中まで入り込んでいます。

筋膜はボディスーツのように全身に張りめぐらされていて、「第二の骨格」ともいわれる重要なものです。

筋膜は、外からの力を抵抗なく受け止めて形を変えることができます。

例えば、イスに座ったときのお尻の変形や猫背状態、肥満となり脂肪が増えたときなど、その体の状態に合わせて形を変えることができる立派な膜なのです。

また、強く引っ張られたときには、その力に耐えることもできます。

それは、筋膜がコラーゲンとエラスチンでできていて、弾力性に富んでいるからです。

コラーゲンとエラスチンがお互いに協力して、体の緊張をコントロールしているということです。

2-2.もし筋膜に異常が発生したら?

悪い姿勢や繰り返し動作を長く続けると、体の一部分に負担がかかります。

そうなると、筋膜が自由に伸び縮みできなくなってしまいます。

皮膚を手で摘まんでみてください。

しわができると思います。

このしわの状態が、よじれてしまった筋膜にも起こるのです。

筋膜が自由に動けない状態が続くと、包まれている筋肉の動きも悪くなり、コリや痛みが出ます。

筋膜の異常で厄介なのは、全身の筋肉にまで異常が波及しやすいことです。

筋膜は全身を包むボディスーツですので、全身繋がっています。

一部分に異常が発生すると、他の部分でかばおうとするので、かばった部分も異常が波及します。

2-3.肩こりは筋肉を揉むより筋膜を伸ばすことが重要!

筋肉を揉んだり、叩いたりすることがダメなのではありません。

その筋肉だけに問題があるならほぐれていきますが、慢性的な症状は筋膜のつながりの中で治療するという考えが必要になってきます。

筋膜同士の癒着が原因であるため、その筋膜のシワを伸ばしていくこと大切です。

肩こりは揉まずに伸ばせ!」ということです。

3.まとめ

いかがでしたか?

肩こりのゴリゴリの正体は、筋肉のコリではなく、筋膜のシワ、癒着であることがわかりました。

その癒着をほぐすためには、揉むよりも伸ばすことが大切です。

自分で伸ばすには限度があるため専門家にご相談ください。

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