【症例】軟式から硬式に変わったことが原因の野球肩 10代男性

主訴

  • 中学3年生で高校に向けて軟式から硬式のボールを投げる練習をしていたら肩が痛くなった。
  • 1ヵ月前から痛みがあり、今は3週間ボールを投げていない。
  • 顧問の先生からの紹介で当院へ来院。

症状

軽く投げるだけでも痛みがある。

肩の中の方が痛い。

シャドーでは痛みはない。

トリガーポイント鍼療法

トリガーポイント鍼療法

施術部位

棘下筋腱のみ。

エコー検査の結果、棘下筋腱に痛みの原因があると考え、トリガーポイント鍼療法を行いました。

棘下筋は肩甲骨の後面から肩の関節内に入ってきます。

肩の中が痛い場合は、ほとんどが関節付近にある棘下筋腱が原因です。

顧問の先生の要望で、入学したらすぐ選手登録して春の大会に出したいとのことだったので、ノースローで治すより、ある程度投げて筋肉に対して負荷をかけながら治すことを伝えました。

そのため、キャッチボールでの距離や強さなどを指示して、継続して鍼治療を行いました。

症状経過

1回目:鍼治療は初めてだが、しっかり響かせる。鍼治療の痛みと投げたときの痛みが一致した。

2回目:10mの距離で軽く投げて痛みがなかった。今度は強めに投げるように指示。

3回目:強めに投げた痛みがなかった。今度は塁間を10球投げるように指示。

4回目:大きいフォームで投げると痛みがあったが、かなり楽に投げられる。

5回目:鍼治療の痛みがなくなった。終了。

まとめ

週2回の鍼治療を5回行いました。

初回の治療時から認知覚(鍼の痛みと実際感じている痛みの一致)があり、回数を重ねるごとにその鍼の痛みもなくなっていきました。

状態が良くなると、鍼の痛みも緩やかになり、やがてなくなります。

5回目で痛みがなくなったので、終了としました。

軟式のボールから硬式に変わると、重さが違うので、筋肉に対する負荷も強くなります。

我慢して投げると、慢性的な痛みになるので、早めの治療が大切です。

同じような症状でお悩みの方は、ご連絡ください。

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