腰痛が治らない原因は?レントゲンやMRIでは写らない場所にある

  • 腰痛がなかなか治らない!
  • 1ヵ月以上痛みが続いている。
  • レントゲンやMRI検査をして異常なしと言われたのに…

このような悩みを抱えていませんか?

痛みは体が発する警告信号です。

痛みがあるのに異常がないということはありません。

そこには必ず痛みの原因があります。

この記事では、なかなか治らない腰痛の原因を解説しています。

是非、参考にしてみてください。

1.痛みとは体が発する警告信号

痛みとは体が発する警告信号です。

体が危険な状態になると、体中のセンサーが異常を感知して神経を介して、脊髄、脳へと指令を送ります。

それが痛みとして現れます。

そうやって痛みがあることで、体を守ろうとしているわけです。

痛みがあるのは、実は正常な反応なのです。

しかし、痛みが警告信号としての役割をしているのは、最初だけです。(痛みが発生して1ヵ月以内)

その痛みが1ヵ月以上も続くと、脳や脊髄に痛みが記憶されてしまい、治りの悪い慢性痛に移行します。

なかなか治らない腰痛は、慢性痛になってしまった状態です。

もし、痛みが出てから早い段階で対処できていれば、慢性痛になることはありません。

ここまで痛みが続くということは、体がもう限界と悲鳴を上げている最終段階だと思って、専門家に治療してもらってください。

2.治らない腰痛の中身とは?

2-1.痛みの種類は2種類ある

痛みの種類は、急性痛慢性痛の2種類あります。

急性痛は、ケガなどによって起こる痛みです。

長期的な痛みになっても半年ほどで治ります。

慢性痛は、それ以上の期間続く痛みです。

急性痛は、痛みの原因がなくなれば、痛みが消えるものであるのに対し、慢性痛は、痛みの原因がなくなっても痛みが消えないと言い換えることができます。

2-2.なかなか治らない腰痛は痛みを伝える経路に問題が発生している

通常痛みの伝わり方は、痛みの原因部位➡脊髄➡脳へと伝わり、痛みの程度や原因部位を特定します。

痛みの初期段階では、痛みを感じるたびに神経が興奮し、脊髄で神経を乗り換える作業をします。

しかし痛みが長く続くと、毎回脊髄で神経に乗り換える作業が手間になるため、脊髄が勝手に脳に痛みを伝えてしまうのです。

すると、脳もこの情報を痛みだと認識してしまい、痛みの原因がなくても痛みがずっと続くという悪循環に陥ってしまいます。

これが、なかなか治らない腰痛の中身です。

3.治らない腰痛を放置してはいけない

3-1.脳が痛みに過敏になる

全身に痛みが広がるということは、脳が痛みに過敏に反応している状態です。

元々は1ヵ所の痛みが原因となり、さらに慢性化することで、脳が過敏に反応するようになり、それ以外の場所も過剰に反応するようになってしまうのです。

3-2.体の筋肉にも支障をきたす

当然、筋肉にも支障をきたします。

筋肉は、痛みが起こると硬くなり、守ろうとする性質があります。

そのため、痛みが起こるたびに、筋肉が硬くなり、痛みとは関係のない筋肉にまで影響を及ぼします。

よって、全身のバランスが崩れ、腰痛以外の症状も出てきます。

4.レントゲンやMRI検査では、筋肉や筋膜の痛みがわからない

腰痛は筋肉に関係する痛みの場合が多いのに、レントゲンやMRI検査ではその異常がわかりません。

内臓や神経を調べる検査は多くあるのに対し、筋肉を調べる検査はほとんど存在しません。

つまり、筋肉の痛みは病院へ行ってもその原因が筋肉にあるのかどうかを判断する方法がないので、見逃されやすいです。

その結果、異常なしとなるのです。

筋肉や筋膜の痛みの7割は、痛みのある場所とは離れた場所に原因があります。

筋肉が原因と思って、痛い場所を治療してもなかなか治らない理由がここにあります。

筋肉や筋膜の痛みは、非常に厄介なのです。

最近ではエコーの精度が上がり、筋肉や筋膜などの組織の状態を確認することができるようになりました。

痛みの治療は、日々進歩しています。

4-1.筋膜性疼痛症候群(MPS)

筋膜性疼痛症候群(MPS)

検査で異常なしと診断された腰痛は、筋膜性疼痛症候群(MPS)の可能性が高いです。

痛みの原因が筋膜異常によるものであるということです。

4-2.筋膜異常とは

筋膜は、筋肉を包んでいる膜のことです。

通常は、適度な柔軟性と張りがあるのですが、姿勢の悪さ、長時間同じ姿勢、繰り返し動作などで筋膜が硬くなり、癒着が起こります。

癒着が起こると、筋肉を動かしにくくなり、硬く凝り固まってしまい痛みが出ます。

4-3.筋膜の痛みは全身に広がりやすい

このように筋膜異常が起こると、その異常を他の部分でかばおうとして無理が生じます。

そして、広い範囲へ筋膜異常が波及してしまいます。

ここまでくると、自分の力で筋膜がほぐれることができなくなり、動きの制限や痛みが出ます。

筋膜は全身を包むボディスーツのようなものです。

1ヵ所に不具合が生じると、全身に痛みが広がる可能性があるのです。

また、筋膜の間には、血管、リンパ管、神経が通っていますので、筋膜の癒着によりそれらに影響を与えることも考えられています。

5.まとめ

いかがでしたか?

腰痛がなかなか治らないのは、筋膜に原因がある可能性が高いことが理解できたと思います。

筋膜治療の専門家にご相談ください。

腰痛・ぎっくり腰について詳しくはこちら

この記事に関する関連記事

なかいし鍼灸院