【症例】腰痛の悪化から発症した筋膜性疼痛症候群 30代女性

主訴

  • 半年前、突然右腰が痛くなり、1週間仕事を休み再開後から痛みが続いている。
  • 仕事は、重たい物を抱えることが多い重労働。
  • 整形外科で腰椎椎間板ヘルニアと診断され、整骨院で電気治療、マッサージ、矯正を受けているが、状態が良くならない。
  • 最近、背中全体がジンジン、ビリビリ、チクチクする異常な感覚が出始めた。
  • 痛みが腰を中心に背中、足まで広がっている。
  • 知人に勧められて初めて鍼を受けに来院。

症状

同じ姿勢と前かがみが一番辛い。

前かがみになると太ももの裏がつっぱる。

痛みは、腰と骨盤の間から全体に広がるようにジンジン、チクチクする。

トリガーポイント鍼療法

  • 多裂筋トリガーポイント
  • 最長筋トリガーポイント

施術部位

脊柱起立筋、多裂筋、大殿筋、大殿筋、僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋などの広範囲

特に背筋の筋肉である脊柱起立筋とその奥にある体を安定させる筋肉の多裂筋の緊張が強く、まずはこれらの筋肉を柔らかくしていくことを目的にトリガーポイント施術を開始しました。

症状経過

1回目:鍼への不安感、ヘルニアの不安感などあらゆることに不安要素が強いため、鍼の刺激も少なく、極力痛みなく施術を行う。

2回目:鍼する前は、仕事中もしんどく横になることが多かったが、それがなかった。寝込むことがなくなった。なんとか仕事をこなせるようになった。

3.4回目:雨の前日に痛みが強くなる。背骨沿いが鈍痛。

5回目:首が痛み出した。ここから首、肩の施術も追加して広範囲の施術を開始。

6回目:どんより痛い。肩甲骨の間、背中~腰までが痛い。初回の痛みが10なら今は半分以下。

7回目:左肩痛と頭痛がひどく、5回嘔吐した。腰痛は良くなっている実感あり。

8.9回目:自分で触ると以前より柔らかくなっているのがわかる。

10回目:今日の鍼はよく響く。この感覚が正常な鍼の反応。

11.12回目:良い日も悪い日もある。痛む場所が移動する。

13回目:痛みを感じている時間が減っている。今はぼんやり痛い。

14回目:仕事で少しずつ重い物を持ったり、負担のかかる仕事もこなせるようになってきた。

15回目:痛みが少しぶり返した。

16回目:ようやく筋膜性疼痛症候群(MPS)が理解できるようになった。今まではヘルニアの痛みは治らないと思っていたが、前向きな気持ちになってきた。

17~19回目:上半身に少しこわばりを感じる。

20~22回目:我慢できない痛みではない。首の痛みがなくなった。背中~腰をメインに施術。

23回目:通院を月1にする。急に痛みがなくなってきた。

24回目:1ヵ月後に来院。痛みが全くない。ストレッチしてケアしている。腰を動かしても大丈夫と自信がついた。仕事量はかわらないが、痛みは出ていない。完治として終了。

まとめ

完治まで9ヶ月かかりました。

初期は週1回の施術を繰り返し、通院半年後から週2回、その後月1回の施術をし、状態をみて完治としました。

施術開始当初は、ヘルニアと診断され、もう痛みがとれないのではないかという不安が強くあったため、ヘルニアでも痛みがとれることを説明し、MPSという病気を理解してもらいました。

半年経過してから、ようやくMPSを理解できるようになり、気持ちが前向きになったあたりから、停滞していた痛みがなくなってきました。

確かに痛みには原因がありますが、それだけが原因ではないと思わせてくれた症例です。

痛みのせいで、精神的に滅入っているとき、その感情を解放させる、前向きにさせることが大切です。

治療家が理想を言うことは簡単ですが、実際は患者自身がそのことに気づき実行に移してこそ、効果が現れるような気がします。

同じような痛みでお悩みの方は、ご連絡ください。

筋膜性疼痛症候群(MPS)について詳しくはこちら

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