突然の腰痛。腰が痛くて眠れない、腰が痛くて動けない…
病院に行くことが一番の解決方法だとわかっていてもなかなか行けないこともありますよね。
仕事の都合や行きつけの医療機関が休みであることもしばしば。
腰の痛みにも程度があり、軽い痛みならいいですが、我慢できない痛みのときもあります。
そんなに痛みが強いと日常生活もままなりませんよね。
そんなとき、「腰が痛いときの応急処置や対処法」を知っておくと便利です。
この記事では、腰が痛い!今すぐ腰の痛みを減らす秘訣と絶対にしてはいけない事について説明させていただきます。
1.腰が痛いときの応急処置
1-1.市販の痛み止めを飲んで腰の痛みを抑える
ドラッグストアで市販の痛み止めを買って飲んでください。
日本で使われている痛み止めの大半は、非ステロイド性抗炎症薬です。
代表的な市販薬では「ロキソニンS」がこれにあたります。
その他、「バファリン」「イブ」なども痛み止めとして用いられています。
注意事項を確認の上、飲むようにしてください。
ただし、痛み止めは一時的に痛みを抑えているだけです。
薬の効果がなくなると、痛みが再度ぶり返したり痛みが増すこともありますので、あくまで応急処置として使用しましょう。
1-2.湿布を貼って腰の痛みを抑える
ドラッグストアで湿布を買って貼ってください。
「ケトプロフェン」や「サロンパス」が代表的な湿布薬です。
温湿布と冷湿布のどちらがいいかよく質問されますが、どちらでも良いです。
湿布に冷やす効果も温める効果もありません。
好きな方を選んで使用しましょう。
ただし、湿布を貼った上からカイロをしたりコタツに長時間入っていると、知らぬ間に低温火傷をしますので、注意してください。
1-3.軟膏やクリーム剤を塗って腰の痛みを抑える
ドラッグストアで痛み止めの軟膏やクリーム剤を買って塗ってください。
「バンテリン」が一般的です。
バンテリンはいくつか種類がありますので、用途に合わせて選択してみましょう。
あくまで応急処置として使用してください。
1-4.横になって腰の痛みを抑える
痛い方の腰を上にして横になります。
急激な腰痛の場合は、仰向けで寝ることができません。
横向きになりエビのように背中を丸く膝を曲げると楽になります。
仰向けで寝れる場合は、膝を立てると楽です。
膝の下にクッションなどを入れるのも一つの方法です。
うつ伏せでも構いません。
自分に合う姿勢を探してみましょう。
1-5.コルセットやさらしなどを巻いて腰の痛みを抑える
急な強い痛みの場合は、コルセットやさらしを巻いて腰回りを固定すると痛みが楽になります。
ただし、慢性的な腰痛を繰り返している方は、コルセットは逆効果です。
筋肉が硬くなりやすく筋肉量も低下しやすいので、日常的にコルセットに頼るのは厳禁です。
1-6.腰痛のツボを押して腰の痛みを抑える
腰痛のツボは、腰だけではなく手にもあります。
自分で腰を押すのは難しいですし、痛みが強い場合は、患部を押すと悪化する可能性もあるため、少し離れた場所を刺激した方が良いでしょう。
そんなときにちょうど良いツボがあります。
「腰痛点」というツボです。
手の甲にあるツボで人差し指と中指が交差するあたりと薬指と小指が交差するあたりの2ヵ所あります。
痛いぐらい強く押してみましょう。
1-7.腰を温めて腰の痛みを抑える
患部を温めて筋肉の緊張を和らげると痛みが軽減します。
炎症があるうちは、冷やす方が良いと言われていますが、素人に炎症があるかないかの判断は不可能です。
腰を触って明らかに熱を持っている場合や腰を強打して傷めた場合は冷やしましょう。
それ以外は温めて大丈夫です。
2.腰が痛いときに絶対にやってはいけない事
2-1.患部をマッサージすると腰の痛みが増す
腰が痛いときは、少しでも楽になりたいと身内にマッサージしてもらいたいものですよね。
しかし、素人のマッサージは危険。
余計に筋肉を傷つけることになりかねません。
揉んでもらうのではなく、擦ってもらう程度にしておきましょう。
あとは、専門家に任せた方が良いです。
2-2.アルコールで一時的に痛みを忘れても、その後腰の痛みが増す
アルコールを飲むと、中枢が麻痺し、一時的に痛みを忘れますが、血液の循環が良くなり過ぎてその後強い痛みに襲われます。
2-3.熱すぎるお風呂に長時間入り腰の痛みが増す
腰痛を和らげるためには温めることが効果的ではありますが、やり過ぎは逆効果です。
40~41度のお湯に浸かる程度にしましょう。
長風呂は血液の循環が良くなり過ぎて痛みが強く出る可能性もあります。
刺激的なことは避けましょう。
3.腰が痛い原因は
腰が痛い原因は、直接腰に原因があるものと腰に原因がないものに分かれます。
腰痛の85%は原因不明と言われていますが、原因は必ずあります。
長引く腰の痛みで不安な場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
3-1.直接腰に原因があるもの
- 筋膜性疼痛症候群(MPS)…筋肉や筋膜が原因となって痛みやしびれが出る病気です。最近では腰痛の多くは、MPSによるものだと考えられています。
- 腰椎椎間板ヘルニア…椎間板に亀裂が入って、内部の髄核が脱出し神経組織を圧迫して症状を出します。レントゲンだけではヘルニアの診断は不可能です。MRI検査など細かい診察が必要となります。
- 腰部脊柱管狭窄症…腰椎内部の神経の通路である脊柱管が狭くなり、神経組織が圧迫されて症状を出します。
- 変形性脊椎症…椎間板が加齢により変性し、その結果腰痛が起こります。
- 腰椎分離すべり症…多くは中学生ぐらいの若い世代で繰り返し激しい運動をすることで生じると言われています。
- 腰椎圧迫骨折…骨折はポキッと折れるイメージですが、腰椎の骨折は転倒などによりグシャッと潰れます。ぎっくり腰にも似ているので注意が必要です。
- 癌の腰椎転移…末期癌では、高い確率で脊椎への転移がみられます。
- 化膿性脊椎炎…感染性の脊椎炎の中で最も重要な疾患です。一般細菌の血行性または医原性の感染で発症します。
- 結核性脊椎炎…結核菌による肺からの感染が主です。
- 強直性脊椎炎…日本人にはきわめて稀な病気です。
3-2.腰に原因がないもの
- 胃潰瘍…腰痛以外に腹痛もあり、食後に痛みが生じることが特徴です。
- 十二指腸潰瘍…みぞおちや右下部背中に痛みが出ます。腰痛以外に腹痛もあり、空腹時に起こりやすく食事により痛みが治まる特徴があります。
- 胆のう炎・胆石症…胆石症は胆石ができる病気で、胆のう炎は胆石によって発熱や腹痛が起こる病気です。
- 胆のうポリープ…良性のものも悪性のものもあります。
- 急性膵炎…脂肪の多い食事や飲酒後に起こります。激痛でみぞおちや右下部の背中が痛みます。
- 慢性膵炎…慢性的な炎症で膵臓の破壊が進んでいきます。
- 腎臓癌…腰痛以外では、食欲不振や血尿などの症状が出ます。
- 腎盂腎炎…背中右下部や左下部が痛みます。腰痛以外に、発熱、血尿、吐き気などの症状が出ます。
- 尿路結石…定期的な強い痛みや片側の腰回りが激痛です。身動きがとれないことも…
- 腹部大動脈瘤…背中から腰にかけて鈍痛があります。大動脈瘤が破裂すると激痛になります。
- 子宮筋腫・卵巣嚢腫・月経困難症…一般的に下腹部に症状が出ますが、子宮や卵巣は腰のあたりにあるので、どちらの痛みかわかりにくい場合もあります。
4.腰が痛いときの寝方について
腰が痛いときは、どうしても体に力が入ってしまうものです。基本的な考え方として、リラックスできる体勢で寝ることをおすすめします。
横になる、うつ伏せになる、膝を立てるなど自分で楽な姿勢を探してみましょう。
一番は、持続的に痛みが出ない姿勢になることが大切です。
腰が痛いときの寝方は、あくまで緊急時の対処法ですので、何週間も腰痛が続いているようでしたら、一度近くの医療機関を受診しましょう。
痛みを我慢することは、体にも心にも良くありません。
5.まとめ
いかがでしたか?
はじめての腰痛。突然の腰痛は正直焦りますよね。
しっかりとした知識を持って対処してみてくださいね。
そして、自分ひとりで対処できないときは、専門家にご相談ください。
病院や治療院で診察と治療をしてもらった方が安心です。
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