【症例】お尻~太もも、ふくらはぎにかけての痛みとシビレ、坐骨神経痛 80代女性

主訴

  • 2年前に大腿骨骨折をして、その後から右お尻~太もも、ふくらはぎまで痛みとシビレが出てきた。
  • 病院では、「坐骨神経痛」と診断された。
  • 病院でのリハビリや在宅での治療をしているが、症状は変わらない。

症状

・シビレより痛みの方が辛い。

・歩く方が楽であり、座ったり安静にしているときの方が痛みが強い。

・既往歴として、糖尿病、C型肝炎、骨粗鬆症。

トリガーポイント鍼療法

年齢も高齢なため、治癒に時間がかかるかもしれませんと伝え、まず週1で5回治療することを提案しました。

本人もまた自分の足で自由に歩きたいという目標があったため、家でも動ける範囲で運動をするよう伝えました。

多裂筋トリガーポイント

多裂筋です。

腰の最も奥にあるため、鍼でないとアプローチできません。

大殿筋トリガーポイント

大殿筋です。

足の症状がある場合は、この大殿筋トリガーポイントが原因です。

治療部位は、多裂筋、最長筋、大殿筋、中殿筋、腸脛靭帯、腓骨筋を中心に鍼治療を行いました。

1~2回目:痛みは、以前に比べ楽になっている。重だるい痛みがある。生活の中で歩くようにしている。

3回目:調子が良い。随分楽になってきた。

4~5回目:痛みがなくなった。10段階評価で初回の痛みが10だとすると1である。

一旦終了。

まとめ

滅多に出ない治療効果だと思います。

88歳にしてここまで効果が出たことに同伴の娘さんとも一緒に喜びました。

鍼治療だけに依存することなく、意欲的に体を動かすことが相乗効果を生んだのだと思います。

痛いからと言ってじっとしているのではなく、痛くても少しずつ動いてみることも治療のひとつと考えています。

坐骨神経痛について詳しくはこちら

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