突発性難聴で仕事は休むべき?休めない場合の対処法

突発性難聴で仕事は休むべき?休めない場合の対処法

突発性難聴と診断され、医師から仕事を休むように言われると、

「仕事を休まないと治らないのだろうか」

「どうしても仕事を休めない場合はどうすればよいのだろう」

「仕事を続けると悪化するのではないか」

と不安になる方もいるでしょう。

また、仕事を休むとしても、何日くらい休めばよいのか、いつから復帰してよいのか迷うこともあります。

突発性難聴になったからといって、すべての方が必ず仕事を休まなければならないわけではありません。

仕事を続けると必ず聴力が悪化する、反対に仕事を休めば聴力が回復する、と単純に考えることもできません。

ただし、強いめまいや吐き気がある場合や、仕事の安全性に支障がある場合には、休業が必要になることがあります。

医師から仕事を休むように指示されている場合は、自己判断で出勤せず、休業を勧められた理由や復帰時期を確認することが大切です。

仕事の都合や家庭の事情から、何日も休むことが難しい方もいます。

その場合は、仕事を休めないことだけを必要以上に心配するのではなく、耳鼻咽喉科への受診や治療を遅らせず、仕事の負担をできる範囲で減らしましょう。

この記事では、突発性難聴になったら仕事を休むべきなのか、休む期間をどのように判断するのか、仕事を休めない場合に何を優先すべきかについて解説します。

1.突発性難聴で仕事を休むかどうかの判断

1.突発性難聴で仕事を休むかどうかの判断

突発性難聴と診断されたからといって、必ず仕事を休まなければならないわけではありません。

仕事を休むこと自体が突発性難聴の治療になるわけではなく、休んで安静にしていれば聴力が回復するとも限りません。

突発性難聴では、仕事を休むかどうかだけにとらわれず、発症後できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診し、必要な検査と治療を受けることが重要です。

一方で、発症直後は難聴だけでなく、耳鳴り、耳の詰まり、めまい、吐き気などを伴うことがあります。

特に強いめまいやふらつきがある場合は、通勤や仕事そのものが難しくなり、運転や高所作業、機械操作などで事故につながる可能性もあります。

また、聞こえにくさによって電話対応や会話、警報音の確認などに支障が出る場合もあります。

このようなときは、無理に仕事を続けず、治療と休養を優先した方がよいでしょう。

仕事を続けても必ず聴力が悪化するわけではありませんが、安全に働けるかどうかは、症状や仕事内容によって異なります。

医師から休業を指示されている場合は、その理由を確認して指示に従ってください。

休業が難しい場合は、自己判断で普段通り働くのではなく、仕事内容や通勤方法を医師に伝えたうえで、勤務を続けられる状態か相談しましょう。

2.仕事を休む期間と復帰の目安

2.仕事を休む期間と復帰の目安

突発性難聴だから何日間仕事を休むべきという一律の基準はありません。

休業期間は、難聴の程度だけでなく、めまいや吐き気などの症状、治療内容、通院の頻度、仕事内容によって変わります。

聞こえにくさや耳鳴りがあっても、日常生活への影響が小さく、通院しながら安全に働ける場合は、長期間仕事を休まずに治療を続けられることがあります。

一方、次のような場合は、仕事を休むことを検討する必要があります。

  • 強いめまいや吐き気がある
  • ふらつきがあり、安全に通勤できない
  • 会話や電話、警報音の確認などに支障がある
  • 運転、高所作業、機械操作を安全に行えない
  • 入院や連日の通院治療が必要である
  • 医師から休業を指示されている

数日間休んで症状や治療経過を確認する場合もあれば、入院や治療期間に合わせて、さらに長く休む場合もあります。「1週間休めば大丈夫」と日数だけで判断することはできません。

仕事への復帰は、次のような点を確認して判断します。

  • 通勤と勤務を安全に行える
  • めまいや吐き気が仕事に支障を来さない
  • 必要な治療や通院を継続できる
  • 聞こえにくさに対する職場の配慮を受けられる
  • 医師から休業を指示されている場合は、復帰について確認できている

デスクワークと体を使う仕事、騒音の大きい職場、運転や高所作業を伴う仕事では、復帰できる時期が異なります。

症状だけでなく、実際の仕事内容も含めて判断することが大切です。

3.仕事を休めない場合に優先したいこと

3.仕事を休めない場合に優先したいこと

職種や立場によっては、仕事を休んだ方がよいと言われても、何日も休むことが難しい場合があります。

仕事を休めないからといって、それだけで突発性難聴が治らないと考える必要はありません。

ただし、休めないことを理由に受診や治療まで後回しにしないようにしましょう。

3-1.耳鼻咽喉科への受診と治療を優先する

最も避けたいのは、仕事を理由に耳鼻咽喉科への受診や治療が遅れることです。

突発性難聴は、発症後できるだけ早く診断を受け、必要な治療を開始することが重要です。

「今日は仕事を休めないから、病院は来週にしよう」と先延ばしにせず、仕事の前後や半休、有給休暇などを利用して、まずは耳鼻咽喉科を受診してください。

治療開始後も、聴力検査や点滴などのために複数回の通院が必要になることがあります。

仕事を完全に休めなくても、出勤時間を遅らせる、早退するなどして、必要な治療を受ける時間を確保しましょう。

3-2.睡眠時間を確保する

仕事を続けながら治療を受ける場合は、睡眠時間を確保し、過度な疲労を避けることも大切です。

睡眠を取ることで聴力の回復が保証されるわけではありませんが、治療中の体調を整え、無理なく通院を続けるためにも、十分に休める環境を整えましょう。

残業、夜更かし、仕事上の付き合いなど、減らせるものはできるだけ減らし、普段より早めに休むことを意識してください。

3-3.仕事の負担を減らす

仕事を完全に休めなくても、すべてを普段通りに行う必要はありません。

突発性難聴になると、電話や会議、複数人での会話などで聞き取りにくさを感じることがあります。

そのような場合は、次のような工夫が役立ちます。

  • 聞こえやすい側から話してもらう
  • 重要な内容はメールや書面でも確認する
  • 会議では聞き取りやすい場所に座る
  • 残業や夜勤を一時的に減らしてもらう
  • 休憩を取り、体力を使う作業を減らしてもらう

必要に応じて、上司や人事・労務担当者、産業医に相談しましょう。

職場への説明が難しい場合は、診断書や就業上の配慮について医師に相談する方法もあります。

大きな騒音にさらされる職場では、職場の安全基準に従って耳栓やイヤーマフなどを使用し、有害な騒音曝露を減らすことも必要です。

一方で、通常の日常生活音まで過度に避ける必要があるとは限りません。

音が響く、耳鳴りが強くなるなど、苦痛を感じる音環境はできる範囲で調整しましょう。

強いめまいやふらつきがある場合は、運転、高所作業、機械操作など、事故につながる可能性のある仕事を避けてください。

仕事を休めない場合は、「休めないから普段通り働く」と考えるのではなく、治療を続ける、睡眠時間を確保する、減らせる仕事の負担を減らすことを意識しましょう。

4.突発性難聴で仕事を辞める必要はない

4.突発性難聴で仕事を辞める必要はない

突発性難聴になったからといって、発症直後に仕事を辞める必要はありません。

突然聞こえにくくなると、「このまま聞こえが戻らなかったら仕事を続けられないのではないか」と不安になるかもしれません。

しかし、治療開始後に聴力が変化することもあるため、発症したばかりの段階で、その後の聞こえ方を判断することはできません。

まずは必要な治療を受け、聴力がどこまで回復するのか経過を確認することが大切です。

治療後も難聴や耳鳴りなどが残り、仕事に支障が出る場合はあります。

特に電話対応や会話が多い仕事、音を正確に聞き分ける仕事、騒音の大きい職場では、これまでと同じ働き方が難しくなることがあります。

その場合でも、すぐに退職を決めるのではなく、仕事内容の変更、配置転換、勤務時間の調整、聞こえを補う方法などによって仕事を続けられないか検討しましょう。

発症直後に退職まで決めるのではなく、まずは治療と聴力の経過を優先し、その後の聞こえ方に合わせて今後の働き方を考えることが大切です。

5.まとめ

突発性難聴になったからといって、すべての方が必ず仕事を休まなければならないわけではありません。

仕事を休むこと自体が治療になるわけではなく、仕事を続けると必ず悪化する、反対に休めば回復する、と単純に考えることもできません。

休業が必要かどうかは、めまいや吐き気の程度、通勤や仕事の安全性、治療内容、仕事内容などによって異なります。

医師から休業を指示されている場合は、その理由と復帰時期を確認し、自己判断で出勤しないようにしてください。

どうしても仕事を休めない場合は、耳鼻咽喉科への受診と治療を優先し、睡眠時間を確保しながら、仕事の負担をできる範囲で減らしましょう。

突発性難聴で避けたいのは、仕事を優先するあまり、受診や必要な治療が遅れてしまうことです。

まずは耳鼻咽喉科で適切な治療を受け、そのうえで症状と仕事内容に合わせた働き方を考えていきましょう。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴でお悩みの方へ

当院では、耳鼻咽喉科で検査や治療を受けたうえで、さらに改善を求めている発症から3ヶ月以内の方を主な対象として、鍼治療を行っています。

仕事を休めず、耳鼻咽喉科での治療を続けながら当院へ通院されている方もいます。

鍼治療による変化には個人差があり、聴力の改善を保証するものではありません。また、鍼治療は耳鼻咽喉科での検査や治療に代わるものではありません。

仕事を続けながら受けられる治療を探している方は、一度当院へご相談ください。

参考文献

1.Chandrasekhar SS, Tsai Do BS, Schwartz SR, et al. Clinical Practice Guideline: Sudden Hearing Loss (Update). Otolaryngol Head Neck Surg. 2019;161(1_suppl):S1-S45. doi:10.1177/0194599819859885.

2.Chandrasekhar SS, Tsai Do BS, Schwartz SR, et al. Clinical Practice Guideline: Sudden Hearing Loss (Update) Executive Summary. Otolaryngol Head Neck Surg. 2019;161(2):195-210. doi:10.1177/0194599819859883.

3.Chandrasekhar SS, Tsai Do BS, Schwartz SR, et al. Plain Language Summary: Sudden Hearing Loss. Otolaryngol Head Neck Surg. 2019;161(2):211-217. doi:10.1177/0194599819859884.

運営者情報

運営者情報
会社名 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」
代表者 代表取締役・院長 中石真人
経歴 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校

トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。

資格 鍼灸師・柔道整復師
創業 平成24年9月3日
所在地 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702
電話 050-1255-9166

耳鳴り・突発性難聴について詳しくはこちら

この記事に関する関連記事

なかいし鍼灸院