突発性難聴でやってはいけないこと|治療中の生活と注意点

突発性難聴でやってはいけないこと|治療中の生活と注意点

突発性難聴と診断されると、

「お酒は飲んでもよいのだろうか」

「イヤホンを使うと悪化するのではないか」

「仕事や運動は続けても大丈夫なのか」

と、普段の生活が聞こえの回復を妨げないか心配になると思います。

インターネットでは、「コーヒーは控える」「イヤホンは使わない」「できるだけ安静にする」など、さまざまな情報が見つかります。

しかし、突発性難聴になったからといって、日常生活のすべてを制限する必要はありません。

避けた方がよいことがある一方で、必要以上に心配しなくてもよいこともあります。

突発性難聴で特に避けたいのは、受診を先延ばしにすることや、自己判断で治療を中断することです。

早期に治療を開始した方が改善を得やすい傾向があるため、発症後はできるだけ早く耳鼻咽喉科を受診することが重要です。

この記事では、突発性難聴の治療中にやってはいけないことをはじめ、飲酒、イヤホン、コーヒー、食事、お風呂、サウナ、仕事、運動など、患者さんからよく聞かれる生活上の疑問について解説します。

必要以上に生活を制限するのではなく、今の時期に優先すべきことを確認しておきましょう。

1.突発性難聴で最も避けたいこと

1.突発性難聴で最も避けたいこと

1-1.受診せずに様子を見る

突発性難聴は、ある日突然まったく聞こえなくなるとは限りません。

耳が詰まった感じがする、片耳だけ少し聞こえにくい、耳鳴りがするといった軽い症状から始まることもあります。

そのため、「疲れているだけだろう」と考え、数日間様子を見てしまうことがあります。

また、一度聞こえ方が良くなったことで、そのまま受診しない方もいます。

しかし、自分で突発性難聴かどうかを判断することはできません。

耳垢や中耳炎などでも聞こえにくくなりますが、突発性難聴をはじめとする感音難聴では、耳の中を見ただけでは異常が分からないことがあります。

急に片耳が聞こえにくくなった、耳が詰まった、耳鳴りが出たなどの変化があれば、まず耳鼻咽喉科を受診して聴力検査を受けることが大切です。

特に突発性難聴は、治療開始が遅くなるほど改善しにくくなる傾向があります。

コーヒーや食事を気にする前に、受診を遅らせないことを優先してください。

なお、急な難聴とともに、顔や手足のしびれ・麻痺、ろれつが回らない、激しい頭痛、立ったり歩いたりできないほどのめまいなどが現れた場合は、脳の病気が隠れている可能性もあります。

このような場合は、すぐに医療機関へ相談し、状況に応じて救急車を要請してください。

1-2.自己判断で治療をやめる

もう1つ避けたいのが、自己判断で治療をやめることです。

突発性難聴では、ステロイドを中心とした治療が行われます。

また、患者さんの状態や医療機関の方針によって、ビタミンB12製剤や循環改善を目的とした薬などが処方されることもあります。

治療を始めた後、少し聞こえるようになると、「もう大丈夫だろう」と考えることがあるかもしれません。

反対に、数日間薬を飲んでも変化を感じられないと、「効いていないなら続けても意味がないのではないか」と思うこともあるでしょう。

しかし、自覚的な聞こえ方だけでは、どの周波数の聴力がどの程度変化しているのかまでは分かりません。

突発性難聴の回復には個人差があり、治療開始後すぐに変化する方もいれば、数日から数週間かけて変化する方もいます。

少し良くなった、あるいは変化を感じないという理由だけで、処方された薬を自己判断で減らしたり中止したりすることは避けてください。

予定されている治療を受けながら聴力検査で経過を確認し、その結果をもとに今後の治療を考えることが大切です。

副作用が心配な場合も、自分で中止する前に医師または薬剤師へ相談しましょう。

1-3.改善しない状態を放置する

治療を受けているからといって、改善しないまま長く経過を見続けてよいとは限りません。

最初に行った治療で十分な改善が得られない場合には、鼓室内ステロイド注射や高気圧酸素療法などが検討されることがあります。

ただし、これらの治療には検討しやすい時期があります。

米国の診療ガイドラインでは、鼓室内ステロイド療法は、聴力の回復が不十分な場合に発症後26週間で行う救済治療として推奨されています。

高気圧酸素療法は、ステロイドとの併用を前提として、発症後2週間以内の初期治療または発症後1ヶ月以内の救済治療として検討できるとされています。

実際に行われる治療や時期は、発症からの期間、聴力低下の程度、持病、これまでに受けた治療、医療機関の設備などによって異なります。

治療を受けても聞こえが改善していない場合は、自己判断で待ち続けず、現在の聴力と今後検討できる治療について、早めに耳鼻咽喉科へ相談してください。

2.治療中に避けたい生活習慣

2.治療中に避けたい生活習慣

2-1.過度な飲酒

突発性難聴になったからといって、すべての方に一律の禁酒基準があるわけではありません。

ただし、発症直後や治療中の過度な飲酒はおすすめできません。

アルコールを多く摂取すると、睡眠の質が低下したり、脱水につながったりすることがあります。

また、突発性難聴ではステロイドをはじめ複数の薬が処方されることがあり、治療内容や持病によっては飲酒を控えた方がよい場合もあります。

特に、大量の飲酒や睡眠時間を削って遅くまで飲むような生活は避け、治療と休養を優先してください。

服薬中に飲酒してよいか分からない場合は、自己判断せず、医師または薬剤師へ確認しましょう。

2-2.喫煙

喫煙している方は、治療中の禁煙や減煙を検討してください。

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があります。

突発性難聴の原因は完全には分かっていませんが、内耳の循環障害なども原因の1つとして考えられています。

ただし、禁煙すれば突発性難聴が必ず改善する、または喫煙によって回復が妨げられると一律に断定できるわけではありません。

禁煙は全身の健康管理という点でも重要です。

治療中の体への負担を減らすためにも、喫煙している方は本数を減らし、できれば禁煙することを考えてみてください。

2-3.睡眠不足

突発性難聴の治療中は、できるだけ睡眠時間を確保することが大切です。

実際に患者さんのお話を聞いていると、仕事が忙しく、毎日の睡眠時間が短かった、発症前から疲れがたまっていたという方もいます。

ただし、睡眠時間を増やせば、それだけで聴力が回復するというわけではありません。

治療中に意識したいのは、睡眠時間を削って疲労が蓄積する生活を続けないことです。

特に発症直後は、無理に普段通りの生活を続けるよりも、治療を受ける時間と体を休める時間を確保してください。

2-4.過労や強いストレス

仕事や家事などで無理を続けることにも注意が必要です。

突発性難聴を発症する前に、強い疲労やストレスを感じていたという方もいますが、ストレスだけが原因と決まっているわけではありません。

また、生活からストレスを完全になくすことも現実的ではありません。

治療中に意識したいのは、残業を続ける、休日も休まず働く、睡眠時間を削るなど、明らかに疲労が蓄積する生活を避けることです。

突発性難聴の回復は、1つの生活習慣だけで決まるものではありません。

できる範囲で体への負担を減らしながら、必要な治療を続けましょう。

3.イヤホンや大きな音への注意

3.イヤホンや大きな音への注意

3-1.イヤホン自体が禁止されているわけではない

イヤホンを使うと、突発性難聴が悪化するのではないかと心配になる方もいると思います。

しかし、イヤホンを耳に装着すること自体が、突発性難聴を悪化させると決まっているわけではありません。

重要なのは、イヤホンを使っているかどうかだけではなく、どのくらいの音量で、どのくらいの時間聞いているかです。

大きな音を長時間聞き続けると、内耳にある音を感じ取る細胞へ負担がかかります。

これは突発性難聴とは別に、騒音性難聴や音響性聴覚障害を起こす原因になります。

片耳の聴力が低下すると、以前と同じ音量でも小さく感じることがあります。

しかし、聞こえにくい耳に合わせて音量を上げると、反対側の耳に必要以上に大きな音が入る可能性があります。

聞こえにくいからといって、イヤホンの音量を上げることは避けてください。

3-2.大音量を長時間聞かない

治療中は、聞こえを確認するために何度もイヤホンで音を鳴らしたり、左右の聞こえ方を繰り返し比べたりすることも控えた方がよいでしょう。

WHOは安全な聴取の目安として、成人では平均80dBの場合、週40時間までとしています。

ただし、安全に聞ける時間は音量が大きくなるほど短くなり、個人差もあります。

一般の方がイヤホンの音量を正確に測ることは難しいため、端末の音量警告や聴取レベルの表示を活用し、周囲の音が聞こえなくなるほどの大音量を避け、適度に休憩することが大切です。

ライブやコンサート、クラブ、パチンコ店など、大きな音に長時間さらされる場所も、少なくとも発症直後や治療中は避けた方がよいでしょう。

仕事で機械音などの大きな音にさらされる場合には、耳栓やイヤーマフなど、職場で定められた聴覚保護具を適切に使用してください。

一方で、突発性難聴になったからといって、テレビや会話などの通常の生活音まで避け、静かな部屋で過ごし続ける必要はありません。

イヤホンを使ったかどうかだけを気にするのではなく、大音量を避けること、長時間聞き続けないこと、聞こえにくいからといって音量を上げないことを意識しましょう。

4.コーヒーや食事の注意点

4.コーヒーや食事の注意点

4-1.コーヒーは一律に禁止されていない

コーヒーについて特に心配されるのが、カフェインです。

カフェインには血管に作用する性質があるため、内耳の血流が悪くなり、突発性難聴が治りにくくなるのではないかと考える方もいるでしょう。

しかし、突発性難聴の原因は完全には解明されておらず、内耳の循環障害だけで説明できる病気ではありません。

また、コーヒーを飲むことで突発性難聴の回復が悪くなるという明確な根拠があるわけでもありません。

そのため、突発性難聴になったらコーヒーは禁止と考える必要はないでしょう。

ただし、普段から大量のコーヒーやエナジードリンクを飲んでいる場合は注意が必要です。

カフェインを多く摂取すると、寝つきが悪くなったり、睡眠の質に影響したりすることがあります。

夕方以降にコーヒーを飲むと眠れなくなる方や、カフェインを摂ると動悸が出る方は、量や飲む時間を見直してください。

普段11杯程度飲んでいる方が、「昨日コーヒーを飲んだから治らないのではないか」と心配する必要はありません。

4-2.特定の食品だけで回復するわけではない

突発性難聴には、食べると悪化することが明確に分かっている特定の食品はありません。

反対に、食べれば聴力が回復するという食品もありません。

インターネットでは、ビタミンB群を含む食品や血流に良いとされる食品などが紹介されることがあります。

栄養バランスの取れた食事をすること自体は大切ですが、特定の食品を大量に食べれば突発性難聴が治りやすくなるわけではありません。

「耳に良い」と書かれていたという理由だけで、サプリメントをいくつも追加する必要もありません。

治療中は、主食、主菜、副菜を組み合わせながら、普段通りバランスよく食事を摂ることを基本にしてください。

食欲が落ちている場合は、無理に理想的な食事を目指すよりも、食べられるものから必要な栄養と水分を摂ることが大切です。

4-3.極端な減塩は必要ない

難聴やめまいについて調べていると、塩分を控えた方がよいという情報を目にすることがあります。

特にメニエール病では、内リンパ水腫との関係から塩分摂取について指導されることがあります。

しかし、突発性難聴とメニエール病は同じ病気ではありません。

そのため、突発性難聴と診断された方すべてが、聴力を回復させる目的で厳しい減塩を行う必要はありません。

もちろん、塩分の摂りすぎを避けることは健康管理として大切です。

高血圧などで塩分制限を指示されている場合は、その指示に従ってください。

突発性難聴だから味のついたものは食べないというように、自己判断で極端な食事制限をする必要はありません。

4-4.ステロイド治療中の食事

突発性難聴では、発症直後の治療としてステロイドが使用されることがあります。

ステロイドは短期間の使用でも、体質や持病によっては、食欲の増加、血糖値や血圧の変化、胃の不快感などが現れることがあります。

治療中は暴飲暴食を避け、甘いものや塩分の多い食事を普段以上に大量に摂ることは控えた方がよいでしょう。

特に糖尿病、高血圧、胃潰瘍などの持病がある方は、治療を受ける際に持病や服用している薬を医師へ伝えてください。

体調の変化や副作用が心配な場合も、自己判断でステロイドを減らしたり中止したりせず、処方した医師へ相談することが大切です。

5.お風呂やサウナの注意点

5.お風呂やサウナの注意点

5-1.お風呂は基本的に入ってもよい

突発性難聴は内耳に起こる病気です。

外耳道と内耳の間には鼓膜や中耳があるため、通常の入浴で耳に入った水が直接内耳へ届き、突発性難聴を悪化させるわけではありません。

また、入浴そのものによって突発性難聴の回復が悪くなるという明確な根拠もありません。

体調が安定しているのであれば、治療中だからという理由だけで入浴を避ける必要はないでしょう。

ただし、熱いお湯に長時間つかると、発汗が増えて体への負担が大きくなります。

無理に長風呂をせず、体調に合わせて入浴してください。

鼓室内ステロイド注射など耳の処置を受けた後は、耳をぬらさないよう指示されることがあります。

その場合は、医師から受けた指示を優先してください。

5-2.めまいがある場合は転倒に注意する

突発性難聴では、難聴や耳鳴りだけでなく、めまいを伴うことがあります。

めまいやふらつきが残っている場合には、入浴による聴力への影響よりも、浴室での転倒に注意が必要です。

浴室は床が滑りやすく、浴槽をまたぐ際にもバランスを崩す可能性があります。

また、熱いお湯につかった後に急に立ち上がると、ふらつきを感じることもあります。

めまいが強い時期は無理に浴槽につからず、体調によってはシャワーで済ませることも考えてください。

1人での入浴が不安な場合は、家族に声をかけておくなどの対策も必要です。

5-3.サウナを治療目的で利用しない

「内耳の血流を良くするために、サウナで体を温めれば聞こえも回復しやすくなるのではないか」と考える方もいるかもしれません。

しかし、突発性難聴の原因は完全には解明されておらず、内耳の循環障害だけが原因と決まっているわけではありません。

サウナに入って全身の血流を増やせば、内耳の状態が改善して聴力が回復すると単純に考えることはできません。

現時点で、サウナが突発性難聴の治療になるという十分な医学的根拠もありません。

サウナや長時間の入浴では大量に汗をかき、脱水につながることがあります。

サウナと水風呂を何度も繰り返す入り方は温度変化も大きく、体への負担が小さいとはいえません。

少なくとも発症直後や、めまいなどの症状が強い時期は控えた方がよいでしょう。

体調が安定している場合は通常の入浴にとどめ、突発性難聴を治す目的で長風呂やサウナを積極的に行う必要はありません。

6.仕事や運動をするときの注意点

6.仕事や運動をするときの注意点

6-1.仕事は必ず休むとは限らない

突発性難聴になった場合に、仕事を休めば聴力が回復し、仕事を続ければ治りにくくなるという明確な基準があるわけではありません。

症状が軽く、めまいもなく、体調が安定している場合には、仕事を続けながら治療を受けることもあります。

ただし、仕事を続けるために診察や治療、休養が後回しになってしまうことは避けてください。

まず必要な診察や治療を受ける時間を確保し、そのうえで仕事をどの程度続けられるかを考えることが大切です。

残業が続いて睡眠を確保できない場合や、めまいや聞こえにくさによって安全に働けない場合は、休養や仕事量の調整について、医師や勤務先へ相談しましょう。

6-2.大きな音がする仕事では耳を守る

工場や建設現場など、機械音や大きな音に長時間さらされる仕事では、突発性難聴とは別に、騒音による聴力障害を起こす可能性があります。

そのような環境で働いている場合は、耳栓やイヤーマフなど、職場で定められた聴覚保護具を適切に使用してください。

また、片耳が聞こえにくい状態では、音がする方向を判断しにくくなることがあります。

車両や機械が動く職場、高所での作業などでは、聞こえにくさやめまいが事故につながる可能性もあります。

仕事をしてよいかだけでなく、現在の症状で安全に仕事ができるかという視点も必要です。

6-3.激しい運動は発症直後には控える

突発性難聴になったら、一切運動してはいけないという決まりはありません。

ただし、発症直後や症状が強い時期に、息が大きく上がるような激しい運動を無理に行う必要はありません。

長距離のランニング、高強度のトレーニング、激しいスポーツなどは体への負担が大きく、発汗によって水分を失うこともあります。

特に、めまいやふらつきがある状態で運動すると、転倒や事故につながる危険があります。

症状が強い時期は運動よりも治療と休養を優先し、再開時期に迷う場合は医師へ相談してください。

6-4.飛行機は一律に禁止されていない

出張や旅行を予定している方では、飛行機に乗っても大丈夫か心配になることがあります。

飛行機では離着陸時に気圧が変化するため、耳が詰まったり痛くなったりすることがあります。

こうした症状は主に中耳と外気との圧力差によって起こるもので、内耳に生じる突発性難聴とは仕組みが異なります。

そのため、突発性難聴になったことだけを理由に、すべての方が飛行機に乗れないわけではありません。

ただし、強いめまい、耳の痛み、鼻や副鼻腔の症状がある場合は、飛行機での移動が負担になることがあります。

また、鼓室内ステロイド注射など耳の処置を受けた直後は、搭乗前に主治医へ確認した方がよいでしょう。

治療を受ける時期を逃してまで旅行や出張を優先することは避け、現在の症状と治療予定に合わせて判断してください。

7.治療中に確認したいこと

7.治療中に確認したいこと

7-1.聴力検査で経過を確認する

突発性難聴では、自分の感覚だけで回復の程度を判断しないことが大切です。

聴力は周波数ごとに測定されるため、自覚症状だけでは実際の変化を正確に判断できないことがあります。

すべての周波数が同じように改善するとは限らず、一部の周波数だけに変化がみられることもあります。

治療中は必要に応じて聴力検査を受け、治療前と比べてどの程度変化しているのかを確認してください。

聞こえ方の変化と聴力検査の結果を合わせて確認することで、現在の治療を続けるのか、追加の治療を検討するのかを判断しやすくなります。

7-2.普段の生活で感じる変化を記録する

回復途中では、いきなり元の聞こえ方に戻るとは限りません。

例えば、

  • 耳の詰まりが少し軽くなった
  • 電話の声が以前より聞き取りやすくなった
  • 音が響く感じが弱くなった
  • 日によって聞こえ方が変わるようになった

などの変化を感じることがあります。

このような変化があれば、診察時に医師へ伝えられるよう、簡単に記録しておくとよいでしょう。

ただし、毎日何度も聞こえを確認し、少しの違いに一喜一憂する必要はありません。

大きな音を聞いたり、イヤホンで左右を何度も比較したりせず、普段の生活の中で感じる変化を確認してください。

生活を完璧に整えれば、必ず聴力が回復するわけではありません。

反対に、コーヒーを1杯飲んだ、仕事を1日休めなかった、お風呂に長く入ったという理由だけで、回復できなくなるわけでもありません。

生活上の細かな制限に意識を向けすぎず、必要な治療を受け、聴力の経過を確認することを優先しましょう。

8.まとめ

突発性難聴の治療中は、過度な飲酒や睡眠不足、大音量でのイヤホン使用、体に大きな負担をかける運動などは避けた方がよいでしょう。

喫煙している方は、全身の健康管理という点からも禁煙や減煙を検討してください。

一方で、コーヒーを飲む、お風呂に入る、仕事をするといった日常生活まで、すべて禁止する必要はありません。

体調に合わせて無理をせず、必要な治療と休養を続けることが大切です。

突発性難聴で特に避けたいのは、生活上の細かなことを気にするあまり、受診を遅らせたり、自己判断で治療を中断したり、改善しない状態を放置したりすることです。

急に片耳が聞こえにくくなった場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。

すでに治療を受けているものの改善が十分でない場合も、現在の聴力と発症からの期間を確認し、追加で検討できる治療がないか早めに相談しましょう。

突発性難聴で改善がみられずお悩みの方へ

突発性難聴で改善がみられずお悩みの方へ

突発性難聴は、早期に治療を開始した方が改善を得やすい傾向があります。

耳鼻咽喉科で薬や点滴などの治療を受けているものの、

「思うように聞こえが戻らない」

「治療を続けているが変化を感じない」

「これ以上できることはないと言われた」

という方は、現在の聴力とこれまでの治療を確認したうえで、ほかに検討できる選択肢がないか考えることも大切です。

当院では、耳鼻咽喉科での診察や治療を前提として、突発性難聴に対する鍼灸治療を行っています。

特に発症から3ヶ月以内の方には、できるだけ早いご相談をおすすめしています。

病院での治療を続けても改善がみられず、まだできることを探している方は、一度当院へご相談ください。

参考文献

1.日本聴覚医学会「急性感音難聴診療の手引き 2018年版」金原出版、2018年.

2.Chandrasekhar SS, Tsai Do BS, Schwartz SR, et al. Clinical Practice Guideline: Sudden Hearing LossUpdate. Otolaryngology–Head and Neck Surgery. 2019;1611_suppl:S1-S45. doi:10.1177/0194599819859885.

3.World Health Organization. Safe listening devices and systems: a WHO-ITU standard. 2019.

4.World Health Organization. Deafness and hearing loss: Safe listening. 2026913日閲覧.

運営者情報

運営者情報
会社名 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」
代表者 代表取締役・院長 中石真人
経歴 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校

トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。

資格 鍼灸師・柔道整復師
創業 平成24年9月3日
所在地 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702
電話 050-1255-9166

耳鳴り・突発性難聴について詳しくはこちら

この記事に関する関連記事

なかいし鍼灸院