朝起きると、片耳が詰まっている。
聞こえにくさや耳鳴りもある。
しかし、
「そこまでひどくないし、市販薬で様子を見ても良いのではないか。」
「仕事が忙しくて、今日は病院へ行けない。」
「ドラッグストアの薬で治せないだろうか。」
そのように考えている方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、突発性難聴による聴力低下の改善を目的とした市販薬はありません。
耳鳴りやめまいなどを効能・効果として販売されている市販薬はありますが、突発性難聴そのものを診断したり、治療したりするものではありません。
突発性難聴は、初めは軽い耳の詰まり感だけでも、数日のうちに聞こえにくさが強くなる場合があります。
症状の程度だけで自己判断せず、突然の聞こえにくさや耳の詰まりを感じたときは、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
この記事では、突発性難聴に市販薬が使われない理由、市販薬やサプリメントに期待できること、耳鼻咽喉科で行われる検査や治療について分かりやすく解説します。
1.突発性難聴を治療できる市販薬はない
突発性難聴による聴力低下の改善を目的とした市販薬はありません。
ドラッグストアでは、耳鳴りやめまいなどを効能・効果としている市販薬が販売されています。
しかし、商品の効能・効果や配合成分はそれぞれ異なり、突発性難聴によって低下した聴力を回復させる治療薬ではありません。
突発性難聴が疑われる場合、まず必要なのは市販薬を選ぶことではなく、耳鼻咽喉科で耳の状態や聴力を調べてもらうことです。
耳の詰まり感や聞こえにくさは、突発性難聴以外の病気でも現れます。
また、症状が軽い段階では、そのまま改善するのか、聞こえにくさが強くなるのかを自分で見分けることはできません。
当院では、初めは軽い耳の詰まり感や聞こえにくさだけだったものの、市販薬を使用したり、そのまま様子を見たりしているうちに、数日後から1週間ほどで症状が強くなって来院された方を数多く経験しています。
このような経過をたどった方は、発症直後から症状が強かった方よりも改善に時間がかかるというのが、当院の臨床上の印象です。
ただし、市販薬を使用したこと自体が症状を悪化させたという意味ではありません。
問題となるのは、市販薬だけで様子を見た結果、診断や治療の開始が遅れてしまうことです。
「少し耳が詰まっているだけ」「聞こえにくい気がする程度」と感じても、突然現れた症状であれば、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診しましょう。
2.市販薬やサプリメントの位置づけ
「市販薬で治療できないなら、ビタミン剤やサプリメントはどうなのだろう。」
そのように考える方もいるでしょう。
ビタミン剤やサプリメントにはさまざまな商品がありますが、突発性難聴による聴力低下を改善する効果は確立していません。
また、耳鳴りやめまいなどを効能・効果としている市販薬もありますが、突発性難聴と診断された方の聴力回復を目的とした薬ではありません。
症状への効果も商品によって異なるため、一律には判断できません。
市販薬やサプリメントを使用しているからといって、耳鼻咽喉科での診察や治療が不要になるわけではありません。
突発性難聴では、早期の診断と治療開始が重要とされています。
市販薬やサプリメントだけで様子を見ていると、適切な治療を検討できる時期を逃す可能性があります。
市販薬やサプリメントを使用する場合でも、突然の聞こえにくさや耳の詰まりがあるときは、耳鼻咽喉科の受診を優先してください。
すでに別の薬を服用している方や持病がある方は、市販薬やサプリメントを自己判断で併用せず、医師または薬剤師に確認しましょう。
3.耳鼻咽喉科で行われる検査と治療
耳鼻咽喉科では、耳の中の診察や聴力検査などを行います。
聞こえにくさの原因には、耳垢や中耳の病気などによるものと、内耳や聴神経に関係するものがあります。
そのため、まず聞こえにくさの種類や程度を調べ、突発性難聴に該当するかを確認することが大切です。
突発性難聴と診断された場合は、発症時期、難聴の程度、全身状態などを踏まえ、ステロイド治療などが検討されます。
ステロイドは突発性難聴に対する代表的な治療ですが、すべての方に同じ方法で使用されるわけではありません。
持病や薬の副作用なども考慮し、医師が治療方法を判断します。
医療機関によっては、ビタミンB12製剤などが併用されることもあります。
ただし、使用される薬や治療方針は、患者の状態や医療機関によって異なります。
十分な改善が得られない場合や内服による治療が難しい場合には、鼓室内ステロイド注射が検討されることがあります。
また、実施できる医療機関では、ステロイド治療と組み合わせた高気圧酸素療法が検討される場合もあります。
これらの治療には、検討する時期や適応があります。
そのため、市販薬で様子を見るのではなく、早い段階で正確な診断を受け、自分の状態に合った治療について医師と相談することが重要です。
4.まとめ
突発性難聴による聴力低下の改善を目的とした市販薬はありません。
耳鳴りやめまいなどを効能・効果としている市販薬や、ビタミン剤、サプリメントはありますが、突発性難聴そのものを診断したり、低下した聴力を回復させたりするものではありません。
初めは軽い耳の詰まり感だけでも、数日のうちに聞こえにくさが強くなる場合があります。
軽い症状だからと自己判断せず、突然の聞こえにくさや耳の詰まり、耳鳴りなどが現れたときは、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診してください。
耳鼻咽喉科で突発性難聴と診断された後、病院での治療を続けながら、さらに改善を求めている場合には、当院への相談も選択肢の1つです。
まず耳鼻咽喉科を受診し、改善を求める方はご相談ください
突然、耳が詰まったり、聞こえにくくなったりした場合は、市販薬だけで様子を見ず、まず耳鼻咽喉科を受診してください。
当院の施術は、耳鼻咽喉科で行われる検査や治療に代わるものではありません。
当院では、耳鼻咽喉科で突発性難聴と診断され、病院での治療を受けている方に対して、首や肩の筋緊張、自律神経の状態なども含めて全身を評価し、一人ひとりの状態に合わせた施術を行っています。
これは当院独自の臨床方針であり、鍼治療による改善を保証するものではありません。
発症から3ヶ月以内で、病院での治療を続けながら少しでも改善の可能性を高めたいとお考えの方は、お早めに当院へご相談ください。
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参考文献
1.日本聴覚医学会. 急性感音難聴診療の手引き 2023年版.
2.Chandrasekhar SS, et al. Clinical Practice Guideline: Sudden Hearing Loss(Update). Otolaryngology–Head and Neck Surgery. 2019;161(1_suppl):S1-S45.
3.MSDマニュアル プロフェッショナル版. 突発性難聴.
運営者情報
| 会社名 | 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」 |
| 代表者 | 代表取締役・院長 中石真人 |
| 経歴 | 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校
トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。 |
| 資格 | 鍼灸師・柔道整復師 |
| 創業 | 平成24年9月3日 |
| 所在地 | 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702 |
| 電話 | 050-1255-9166 |
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