突発性難聴で食べてはいけないものはある?食事・飲み物の注意点を解説

突発性難聴で食べてはいけないものはある?食事・飲み物の注意点を解説

突発性難聴と診断され、「昨日食べたものが悪かったのでは」「治療中は甘いものやお酒をやめるべき?」と気になる方もいるでしょう。

突発性難聴だからという理由だけで、すべての方が一律に避けるべき特定の食品が、標準的に定められているわけではありません。

一方、持病やステロイド治療の内容によっては、個別に食事上の注意が必要です。

この記事では、塩分・糖分・脂質、アルコールやコーヒーをどう考えればよいかを整理します。食事より先に優先したいことも確認しましょう。

1.突発性難聴で「絶対に食べてはいけないもの」が決まっているわけではない

1.突発性難聴で「絶対に食べてはいけないもの」が決まっているわけではない

突発性難聴は、急に聞こえが悪くなる病気です。

原因はまだ明らかになっておらず、耳鼻咽喉科では聴力などを調べ、早期に治療を始めることが重視されています。

内服や点滴によるステロイド治療が中心となりますが、患者全員に共通する「禁止食品」が治療の柱になっているわけではありません。

たとえば、発症前にラーメンやケーキを食べたとしても、その食品が発症の原因だったとは判断できません。

治療中に食べた場合も、「それだけで聴力の回復が妨げられる」と決めつけることはできません。食事を振り返って自分を責める必要はありません。

「禁止食品が標準的に決まっていない」ことは、「食生活を一切気にしなくてよい」という意味ではありません。

普段の健康管理に加え、糖尿病や高血圧などの持病、使用中の薬について医師から指示がある場合は、その内容を優先してください。

2.塩分・糖分・脂質は控えた方がよいのか

2.塩分・糖分・脂質は控えた方がよいのか

2-1.塩分の多い食べ物

ラーメンの汁や加工食品など、塩分の多いものを食べると耳に悪いのでは、と心配になるかもしれません。

塩分の摂り過ぎに気をつけることは一般的な健康管理として大切です。

突発性難聴の方全員に、病気そのものを理由とした厳格な減塩が必要だとはいえません。

「塩分は内耳の血流を悪くするから、この食品を食べると治らない」と、食品と聴力の回復を直接結びつける説明にも注意が必要です。

また、メニエール病など、ほかの耳の病気について聞いた食事指導を、突発性難聴にそのまま当てはめないようにしましょう。

普段から濃い味の食事に偏っているなら、無理のない範囲で整えるという考え方で十分です。

高血圧などで医師から減塩を指示されている方は、その指示に従ってください。

2-2.甘いもの・糖分の多い食べ物

ケーキやお菓子を食べたこと自体で、突発性難聴が悪化すると断定する根拠はありません。

甘いものを一度食べたから回復できなくなると考える必要もありません。

一方で、糖分への注意が必要になる理由は、病気そのものと治療中の体調とで分けて考える必要があります。

突発性難聴の治療に使われるステロイド薬には、血糖に影響する副作用があります。

糖尿病がある方や血糖値について指摘されている方は、治療中の管理について主治医に確認してください。

副作用の現れ方や必要な対応は、使用する薬や個人の状態によって異なります。

医師から指示がないのに、インターネットの記事を見て極端な糖質制限を始める必要はありません。

ステロイドの副作用については、以下の関連記事で詳しく説明しています。

【関連記事:突発性難聴のステロイド副作用|主な症状と使えない場合の治療】

2-3.脂っこいもの・脂質の多い食べ物

脂質の多い食事ばかりに偏らないことは、普段の食生活でも大切です。

しかし、肉や揚げ物を一度食べたことと、突発性難聴の聴力回復とを直接結びつけることはできません。

「脂っこいものは血流を悪くするから、食べると耳が治らない」と聞くと不安になるかもしれません。

ただ、「血流」という言葉だけで、個々の食品が回復を妨げると判断するのは行き過ぎです。

特定の食べ物を怖がって献立を狭めるより、食欲や体調に合わせ、偏りすぎない食事を続けてください。

3.アルコール・コーヒーなどの飲み物

3.アルコール・コーヒーなどの飲み物

3-1.アルコール

突発性難聴になった方全員について、お酒が一律に絶対禁止と決まっているわけではありません。

治療中は薬の種類、めまいや吐き気の有無、睡眠への影響など、個別に考えることがあります。

「飲んでもよいか」「いつから再開できるか」は、治療を担当する医師に確認するのが安全です。

本記事だけで飲酒量の目安を決めることはできません。

なお、なかいし鍼灸院では、鍼施術を受けた当日は飲酒を控えるよう案内しています。

これは施術当日の過ごし方についての当院の方針であり、「突発性難聴の方は必ず禁酒しなければならない」という意味ではありません。

3-2.コーヒー・カフェイン

コーヒーも、突発性難聴だから一律に飲んではいけないものとして扱う必要はありません。

飲む量や飲む時間帯によって眠りに影響する方もいます。

治療中の体調や医師からの指示を踏まえて判断しましょう。

カフェインの量やステロイド治療中の考え方は、以下の関連記事で詳しく説明しています。

【関連記事:突発性難聴でコーヒーは飲んでも大丈夫?カフェインの影響を解説】

4.ステロイド治療中は食事に注意が必要な場合がある

4.ステロイド治療中は食事に注意が必要な場合がある

突発性難聴では、内服や点滴による副腎皮質ステロイド薬が治療に用いられます。

ここでいう食事上の注意は、「突発性難聴に禁止食品がある」という話とは別です。

薬の副作用や、もともとの持病に応じて判断するものです。

ステロイド薬は血糖が上がるなどの副作用があり、糖尿病などがある方では特に医療者による管理が重要です。

高血圧なども含め、主治医から塩分・糖分について具体的な指示を受けていれば、それに従ってください。

指示の内容は患者さんごとに異なります。

当院では、ステロイド治療中の方に独自の食事制限は指導していません。

また、これまで当院に来院された方から、病院で食事制限を指示されたという話も聞いていません。

これは誰にも制限が必要ないという証明ではありません。

ご自身の治療について疑問があれば、処方した医師や薬剤師に確認してください。

食事の記事を読んで、処方されたステロイドを自己判断で減らしたり中止したりしないことも大切です。

薬の使い方は、以下の関連記事をご覧ください。

【関連記事:突発性難聴のステロイド治療|効果や副作用を解説】

5.「耳に良い食べ物」と聴力の回復

5.「耳に良い食べ物」と聴力の回復

食べてはいけないものが気になる一方で、「何か食べれば治りやすくなるものはないか」と探したくなる方もいるでしょう。

突発性難聴の治療では、ビタミンB12製剤などが使われる場合があります。

医薬品として使われることと、ビタミンB12を含む食品やサプリメントを摂れば同じ治療効果が得られることは別です。

亜鉛を含め、特定の栄養素や食品を摂れば突発性難聴が治る、回復率が上がるとは断定できません。

食事は体調を保つために大切ですが、食品やサプリメントを耳鼻咽喉科での治療の代わりにしないでください。

食欲がある範囲で偏りの少ない食事を基本とし、サプリメントを使いたい場合は、治療中の薬との兼ね合いも含めて医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。

なお、これまで当院では「特定の食品を食べれば治るか」「ビタミンB12や亜鉛を摂るべきか」という質問を患者さんから受けた経験はありません。

6.食事より優先したいのは早めの受診と治療

食事を整えることは、体調管理の一部です。

しかし、急に聞こえにくくなったときに、食品を調べたり食事を変えたりするために受診を遅らせてはいけません。

突発性難聴では、早めに耳鼻咽喉科を受診し、診断と治療につなげることが重要です。

まだ診断を受けていない方は、聞こえ方の変化が軽く感じられても、早めに耳鼻咽喉科へ相談してください。

すでに治療中の方は、処方された薬と通院を優先し、食事に関する個別の疑問を主治医に確認しましょう。

睡眠をとり、無理を重ねないことも大切ですが、それだけで医療機関での治療に代わるものではありません。

受診先や治療の流れを知りたい方は、以下の関連記事をご覧ください。

【関連記事:突発性難聴は何科・どの病院へ行く?受診のタイミングと病院の選び方】

【関連記事:突発性難聴の治療|ステロイド・高気圧酸素療法・鍼治療を解説】

食事以外の生活上の注意は、以下の関連記事で説明しています。

【関連記事:突発性難聴でやってはいけないこと|治療中の生活と注意点】

7.なかいし鍼灸院での食事に対する考え方

7.なかいし鍼灸院での食事に対する考え方

ここからは一般的な医学情報ではなく、当院の来院状況と診療方針をお伝えします。

これまで当院では、突発性難聴の患者さんから「食べてはいけないものはありますか」と質問された経験はありません。

食事や飲み物によって聞こえ方、耳鳴り、耳閉感、めまいが変化すると話された方もいません。

当院が突発性難聴という理由だけで、塩分の多いもの、甘いもの、脂っこいものなどを制限する指導もしていません。

これらは、当院で経験した範囲についての話です。

「食事と症状には一切関係がない」「どの患者さんにも食事上の注意は不要だ」という医学的な結論ではありません。

持病や治療内容に応じた病院からの指示があれば、そちらを優先します。

鍼施術を受けた当日の飲酒は控えるようお伝えしていますが、突発性難聴そのものを理由とした禁酒指導とは区別しています。

また、発症早期には耳鼻咽喉科での診断と治療を優先する、というのが当院の方針です。

8.まとめ

突発性難聴だからといって、全員が一律に避けるべき特定の食品が標準的に決まっているわけではありません。

ラーメンやケーキ、揚げ物を食べたことだけで悪化したと考える必要はありません。

塩分・糖分・脂質を摂り過ぎず、偏りの少ない食事を心がけることは大切です。

ステロイド治療中や持病がある方は、主治医から受けた個別の指示を優先してください。

特定の食品やサプリメントで治そうとするより、急な聞こえの変化には早めに耳鼻咽喉科を受診し、必要な治療を受けることが先です。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴でお悩みの方へ

聞こえが急に悪くなった方は、まず耳鼻咽喉科で診断と治療を受けてください。

広島のなかいし鍼灸院では、病院で治療を受けたうえで、聞こえ方や耳鳴りなどの改善が十分ではない方から相談を受けています。

発症から3ヶ月以内で、現在の症状や今後の過ごし方について相談したい方は、お問い合わせください。

鍼治療による聴力の回復を保証するものではありません。

参考文献

1.厚生労働省 e-ヘルスネット「突発性難聴について」。疾患、早期治療、ステロイド薬やビタミンB12製剤の使用について参照。https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/sensory-organ/s-001

2.日本聴覚医学会編『急性感音難聴診療の手引き 2018年版』。急性感音難聴の診療上の位置づけについて参照。関連する学会誌解説「感音難聴の診断と治療」。https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/121/9/121_1146/_article/-char/ja

3.厚生労働省『厚生労働』2024年11月号「特別企画1」。早期受診・早期治療について参照。https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202411_004.html

4.医薬品医療機器総合機構(PMDA)「プレドニゾロン錠 添付文書・患者向医薬品ガイド」。ステロイド薬使用中の注意について参照。https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/rdDetail/iyaku/2456001F1434_1?user=1

運営者情報

運営者情報
会社名 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」
代表者 代表取締役・院長 中石真人
経歴 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校

トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。

資格 鍼灸師・柔道整復師
創業 平成24年9月3日
所在地 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702
電話 050-1255-9166

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