突発性難聴の症状|聞こえ方・耳鳴り・耳のつまり・めまいを解説

突発性難聴の症状|聞こえ方・耳鳴り・耳のつまり・めまいを解説

突然、片方の耳が聞こえにくくなったり、耳が詰まったように感じたりすると、「突発性難聴の症状なのだろうか」と不安になる方もいるでしょう。

突発性難聴の中心となる症状は、突然または短期間に起こる片方の耳の聞こえの低下です。

ただし、すべての方が「ほとんど聞こえない」と感じるわけではありません。

耳が詰まった感じがする、耳鳴りがする、音が響く、言葉を聞き取りにくいなど、症状の現れ方には個人差があります。

めまいやふらつき、吐き気を伴う場合もあります。

症状が軽い場合には、普段の会話ができるため、聴力が低下していることに気づかないこともあります。

突発性難聴は、症状だけで自己判断できる病気ではありません。

急に聞こえ方が変わった場合には、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診し、聴力検査など必要な検査を受けることが大切です。

この記事では、突発性難聴でみられる主な症状、実際の聞こえ方、軽い場合に見逃しやすい理由、ほかの病気との違いについて解説します。

1.突発性難聴の主な症状

1.突発性難聴の主な症状

突発性難聴では、聞こえの低下だけでなく、耳鳴りや耳のつまり、音の響き、めまいなどが現れることがあります。

主な症状と感じ方の例は、次のとおりです。

主な症状

感じ方の例

聞こえの低下

片方の耳だけ音が小さい、会話を聞き取りにくい

耳のつまり

水が入った感じ、膜が張った感じ

耳鳴り

キーン、ピー、ゴー、ザーなどの音がする

音の変化

響く、割れる、こもる、音質が違って聞こえる

めまい・ふらつき

周囲が回る、体がふわふわする、まっすぐ歩きにくい

吐き気・嘔吐

強いめまいに伴って気分が悪くなる

同じような症状は、突発性難聴以外の病気でも起こります。

症状の種類だけで診断することはできません。

1-1.突然、片方の耳が聞こえにくくなる

突発性難聴では、それまで問題なく聞こえていた耳の聴力が、突然または短期間に低下します。

朝起きたときに片方の耳が聞こえにくいことに気づいた、電話をいつもの耳に当てたら聞き取りにくかったなど、ある時点から聞こえ方が変わったと感じるのが特徴です。

難聴の程度には個人差があります。

ほとんど聞こえなくなる場合もあれば、特定の高さの音だけが聞き取りにくくなる場合もあります。

そのため、普段の会話ができるからといって、聴力が低下していないとは限りません。

1-2.耳が詰まったように感じる

突発性難聴では、耳のつまりや圧迫感が現れることがあります。

「耳に水が入った感じ」「耳に膜が張った感じ」「飛行機に乗ったときのような感じ」など、表現の仕方はさまざまです。

耳のつまりだけを感じていると、耳垢や一時的な耳の不調だと思い、様子を見てしまうことがあります。

しかし、聴力検査によって感音難聴が確認される場合もあります。

急に片方の耳が詰まったように感じた場合や、左右で聞こえ方に差がある場合には、耳のつまりだけだからと自己判断しないことが大切です。

1-3.耳鳴りがする

突発性難聴では、聞こえの低下とともに耳鳴りが現れることがあります。

「キーン」「ピー」といった高い音だけでなく、「ゴー」「ザー」といった低い音に感じる場合もあります。

難聴より耳鳴りの方が気になり、耳鳴りをきっかけに耳鼻咽喉科を受診して聴力低下が分かることもあります。

ただし、耳鳴りの原因は突発性難聴だけではありません。

特に、突然始まった片側の耳鳴りや、聞こえ方の変化を伴う耳鳴りでは、聴力検査を受けることが大切です。

1-4.音が響く・割れて聞こえる

突発性難聴による聞こえ方の変化は、単に音が小さくなるだけではありません。

次のような変化を感じることもあります。

  • 人の声がこもって聞こえる
  • 音が響いたり割れたりする
  • 音は聞こえるが、言葉を聞き分けにくい
  • 左右の耳で音の高さや音質が違って感じる
  • テレビの音や電子音が以前と違って聞こえる
  • 大きな音を不快に感じる

音が聞こえていても、以前と同じように聞き取れているとは限りません。

急に音の聞こえ方や音質が変わった場合も、聴力低下の可能性を考える必要があります。

1-5.めまい・ふらつき・吐き気を伴うことがある

突発性難聴では、めまいやふらつきを伴うことがあります。

周囲が回っているように感じる回転性のめまいだけでなく、体がふわふわする、足元が不安定になる、まっすぐ歩きにくいといった症状として現れる場合もあります。

めまいが強い場合には、吐き気や嘔吐を伴い、立ったり歩いたりすることが難しくなることもあります。

聞こえの低下とめまいが同じ時期に現れた場合には、突発性難聴だけでなく、ほかの内耳疾患や脳血管障害などとの区別が必要です。

特に、支えなしでは立てないほどのめまいや、ろれつが回らない、顔や手足がしびれるなどの症状を伴う場合には、速やかに医療機関を受診してください。

2.突発性難聴の聞こえ方

2.突発性難聴の聞こえ方

突発性難聴というと、突然まったく聞こえなくなる病気というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、実際の聞こえ方は、難聴の程度や聴力が低下した音域によって異なります。

ほとんど聞こえなくなる場合もあれば、日常会話には大きな支障がなく、片方の耳だけ何となく聞こえにくいと感じる程度の場合もあります。

生活の中では、次のような場面で異変に気づくことがあります。

  • 電話を左右の耳に当てたときに音量の差を感じる
  • 片側から話しかけられると気づきにくい
  • 騒がしい場所で会話を聞き分けにくい
  • テレビや音楽の音質が以前と違って聞こえる
  • 音は聞こえていても言葉がはっきりしない
  • 自分の声が耳の中で響いて聞こえる

片方の耳の聴力が低下しても、反対側の耳が聞こえを補うため、両耳で聞いている日常生活では異変に気づきにくいことがあります。

家庭で左右の耳の聞こえ方を比べることは、変化に気づくきっかけにはなりますが、それだけで突発性難聴かどうかを判断することはできません。

突然、左右の耳で聞こえ方が違う、音の聞こえ方が以前と違うと感じた場合には、耳鼻咽喉科で聴力を確認することが大切です。

3.軽い突発性難聴を見逃しやすい理由

3.軽い突発性難聴を見逃しやすい理由

突発性難聴は、必ずしも日常生活に大きな支障が出るほど重くなるとは限りません。

聴力の低下が軽い場合や、一部の音域だけが低下している場合には、普段の会話ができるため、本人が難聴に気づかないことがあります。

また、難聴よりも耳のつまりや耳鳴りが目立ち、「少し耳の調子が悪いだけ」「そのうち戻るだろう」と考えてしまうこともあります。

軽い症状を見逃しやすい主な理由は、次のとおりです。

  • 反対側の耳が聞こえを補っている
  • 静かな場所では会話ができる
  • 聞こえの低下より耳鳴りや耳のつまりが気になる
  • 特定の高さの音だけが聞き取りにくい
  • 音量ではなく音質の変化として感じている

自覚症状の強さと、実際の聴力低下の程度が一致するとは限りません。

なお、低い音を中心とした急な聞こえの低下や耳のつまりは、突発性難聴だけでなく、急性低音障害型感音難聴などでもみられます。

症状だけで両者を区別することはできないため、軽い違和感であっても、突然片方の耳に現れた場合には聴力検査を受けることが大切です。

軽度の突発性難聴については、聴力の程度や治療、経過も含めて「突発性難聴が軽度なら治る?症状やその後の経過を解説」で詳しく解説しています。

4.突発性難聴と似た症状が現れる病気

4.突発性難聴と似た症状が現れる病気

突然の聞こえにくさ、耳鳴り、耳のつまりは、突発性難聴でみられる症状です。

しかし、同じような症状は、耳垢、中耳炎、急性低音障害型感音難聴、メニエール病などでも現れます。

4-1.耳垢や中耳炎による難聴

耳垢が詰まっている場合や中耳炎では、外耳や中耳で音が伝わりにくくなります。

このような難聴を「伝音難聴」といいます。

耳の中を診察し、鼓膜や外耳道の状態を確認することで、原因が分かる場合があります。

一方、突発性難聴は、音を感じ取る内耳などに障害が起こる「感音難聴」に分類されます。

耳のつまり方や聞こえ方だけで、伝音難聴と感音難聴を正確に区別することはできません。

4-2.急性低音障害型感音難聴

急性低音障害型感音難聴では、低い音を中心に聴力が低下します。

耳のつまりや低い耳鳴りが目立ち、会話への影響が軽いため、難聴に気づきにくいことがあります。

症状だけでは突発性難聴との区別が難しいため、聴力検査によって、どの音域がどの程度低下しているかを確認します。

4-3.メニエール病

メニエール病では、難聴、耳鳴り、耳のつまり、めまいなどが現れます。

聞こえ方や耳の症状が良くなったり悪くなったりする、めまいの発作を繰り返すといった経過は、典型的な突発性難聴とは異なります。

ただし、初めて症状が現れた段階では区別が難しいこともあります。

4-4.その他の原因

頭部の外傷、急激な気圧変化、大きな音への曝露、薬剤、感染症、自己免疫性疾患などによって、急に感音難聴が起こることもあります。

また、片側の感音難聴では、聴神経腫瘍などを除外するため、診察結果に応じてMRIなどの画像検査が検討される場合があります。

突発性難聴は、他の原因を調べても明らかな原因を特定できない急性感音難聴として診断されます。

5.速やかな受診が必要な症状

5.速やかな受診が必要な症状

突発性難聴は多くの場合、片方の耳に起こります。

両耳が同時に急に聞こえにくくなることはまれですが、薬剤、感染症、自己免疫性疾患など、ほかの原因を含めた慎重な評価が必要です。

また、次のような症状は、典型的な突発性難聴だけでは説明できない場合があります。

  • 両耳が同時に急に聞こえにくくなった
  • 聞こえ方が良くなったり悪くなったりする状態を繰り返す
  • 耳の強い痛みや耳だれがある
  • 耳や顔の周囲に発疹がある
  • 顔を動かしにくい
  • 支えなしでは立てない、歩けない
  • ろれつが回らない
  • 顔や手足にしびれ、脱力がある
  • 物が二重に見える
  • 飲み込みにくい
  • 突然の激しい頭痛がある

特に、急な難聴やめまいに神経症状を伴う場合には、脳血管障害などの可能性も考える必要があります。

このような場合は突発性難聴と自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。

6.症状だけで突発性難聴とは判断できない

6.症状だけで突発性難聴とは判断できない

突発性難聴の診断では、症状や発症時期を確認したうえで、耳の診察や聴力検査などを行います。

純音聴力検査では、音の高さごとの聴力を調べるとともに、外耳や中耳に原因がある伝音難聴なのか、内耳などに原因がある感音難聴なのかを確認します。

診察結果によっては、言葉の聞き取りを調べる検査、平衡機能検査、MRIなどの画像検査が行われる場合もあります。

「耳が詰まっているだけだから大丈夫」「会話は聞こえているから難聴ではない」と自己判断することはできません。

聞こえにくさが強いかどうかだけではなく、それまでと比べて聞こえ方が急に変わったかどうかが重要です。

7.突然聞こえにくくなったら早めに耳鼻咽喉科へ

7.突然聞こえにくくなったら早めに耳鼻咽喉科へ

突発性難聴は、発症後できるだけ早く診断を受け、治療の必要性を判断してもらうことが大切です。

病院では、患者の状態や持病などを考慮しながら、ステロイド治療などが検討されます。

発症から時間が経過すると、治療による改善が得られにくくなる傾向があるため、「少し様子を見てから」と受診を先延ばしにしないことが重要です。

注意したいのは、はっきりと「聞こえない」と感じる場合だけではありません。

  • 朝起きたら片方の耳が詰まっている
  • 急に片側の耳鳴りが始まった
  • 左右の耳で聞こえ方が違う
  • 音が急に響くようになった
  • 人の声や言葉を聞き取りにくくなった

このような変化でも、聴力が低下している可能性があります。

症状が軽くても、突然起こった片方の耳の異変では様子を見続けず、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診してください。

8.まとめ

突発性難聴の中心となる症状は、突然または短期間に起こる片方の耳の聞こえの低下です。

ただし、必ずしも「ほとんど聞こえない」状態になるわけではありません。

耳が詰まった感じがする、耳鳴りがする、音が響く、言葉を聞き取りにくいなど、聞こえ方の違和感として現れることもあります。

めまいやふらつき、吐き気を伴う場合もあります。

症状が軽い場合には、反対側の耳が聞こえを補うため、聴力低下に気づかないことがあります。

重要なのは、症状の強さだけでなく、「それまでと比べて聞こえ方が急に変わったかどうか」です。

突発性難聴は、症状だけで判断することはできません。

急に聞こえにくくなった、左右で聞こえ方が違う、突然耳鳴りや耳のつまりが現れた場合には、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診し、聴力検査を受けてください。

突発性難聴の症状でお悩みの方へ

突発性難聴の症状でお悩みの方へ

突然聞こえにくくなった場合は、まず耳鼻咽喉科を受診し、必要な検査と治療を受けることが大切です。

なかいし鍼灸院では、広島で突発性難聴に対する鍼灸治療を行っています。

耳鼻咽喉科で診断や治療を受けているものの、聞こえにくさ、耳鳴り、耳のつまりなどの症状が残っている方からもご相談いただいています。

当院では、発症から3ヶ月以内を、病院での治療とあわせて改善に向けた取り組みを検討する大切な時期と考えています。

病院での治療と並行して鍼灸治療を検討している方や、治療後も症状が残っている方は、LINEでご相談ください。

参考文献

1.一般社団法人 日本聴覚医学会 編.『急性感音難聴診療の手引き 2018年版』.金原出版.

2.Chandrasekhar SS, Tsai Do BS, Schwartz SR, et al. Clinical Practice Guideline: Sudden Hearing Loss(Update). Otolaryngol Head Neck Surg. 2019;161(1_suppl). doi:10.1177/0194599819859885.

3.National Institute on Deafness and Other Communication Disorders(NIDCD). Sudden Sensorineural Hearing Loss(SSHL)/Sudden Deafness. National Institutes of Health.

4.一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会.耳の病気「突発性難聴」.

運営者情報

運営者情報
会社名 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」
代表者 代表取締役・院長 中石真人
経歴 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校

トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。

資格 鍼灸師・柔道整復師
創業 平成24年9月3日
所在地 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702
電話 050-1255-9166

耳鳴り・突発性難聴について詳しくはこちら

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