突発性難聴で頭痛は起こる?原因やめまい・肩こりとの関係を解説

突発性難聴で頭痛は起こる?原因やめまい・肩こりとの関係を解説

突発性難聴と診断された頃から頭も痛むと、「頭痛も突発性難聴の症状なのだろうか」と気になるかもしれません。

頭痛は、耳鳴りやめまいのように、突発性難聴に伴う症状としてよく知られているものとは言いにくい症状です。

同じ時期に起きていても、原因が同じとは限りません。

この記事では、頭痛とめまい・肩こり・治療薬との関係を整理し、受診を急ぎたい症状と頭痛薬を使う際の注意点を説明します。

急に聞こえが悪くなった場合は、頭痛の原因を考えるために耳の診察を遅らせず、まず耳鼻咽喉科で評価を受けてください。

1.突発性難聴で頭痛は起こるのか

1.突発性難聴で頭痛は起こるのか

1-1.頭痛は突発性難聴の典型的な症状とは言いにくい

突発性難聴では、急な聞こえの低下に加えて、耳鳴り、耳が詰まった感じ、めまいがみられることがあります。

一方、頭痛が同じ時期にあっても、それだけで「突発性難聴が頭痛を起こした」とは判断できません。

もともとあった頭痛が重なった場合や、別の原因による頭痛も考える必要があります。

「頭痛があるから突発性難聴ではない」とも判断できません。耳の症状と頭痛をそれぞれ確認することが大切です。

1-2.当院では突発性難聴による新たな頭痛はほとんどみられない

当院の来院状況に限った話ですが、突発性難聴の方から頭痛を訴えられることはほとんどありません。

頭痛がある方も、発症前から頭痛持ちだったケースが多く、突発性難聴をきっかけに新たな頭痛が始まったと判断した患者さんは、これまで経験していません。

これは当院での臨床上の印象であり、頭痛が起こる頻度を示す医学的なデータではありません。

ただ、頭痛を突発性難聴の一症状と最初から決めつけない理由にはなっています。

2.突発性難聴と同時に頭痛があるときに考えたいこと

2.突発性難聴と同時に頭痛があるときに考えたいこと

2-1.もともとの片頭痛などが重なっている場合

頭痛の原因を考える際は、聞こえが悪くなる前から同じような頭痛があったかを振り返ってみてください。

以前から繰り返していた頭痛が、たまたま突発性難聴と同じ時期に起きることもあります。

一方、いつもの頭痛と痛み方や強さが違う場合は、「以前も頭痛があったから大丈夫」とは判断しないでください。

頭痛が始まった時期、痛む場所、これまでとの違いを、受診時に伝えると役立ちます。

2-2.首や肩のこりを伴う場合

頭痛とともに首や肩のこりを感じる方もいます。

首肩のこりがあることだけで、頭痛の原因や突発性難聴の原因を特定することはできません。

「肩こりから突発性難聴になった」と単純に結び付けないことが大切です。

当院では、突発性難聴で来院される方に首肩のこりがみられることがあります。

ご本人にこりの自覚がなくても、エコーを用いて首肩周辺の筋の状態を確認することがありますが、その所見だけで頭痛や難聴との因果関係は判断していません。

2-3.側頭部・顎関節付近・耳の前がズキズキする場合

当院で、もともと頭痛のある患者さんから、こめかみなどの側頭部、顎関節の付近、耳の穴の前方がズキズキすると聞くことがあります。

耳に近い場所が痛むと、難聴と関係があるように感じるかもしれません。

しかし、痛む場所が耳に近いことだけでは、突発性難聴特有の頭痛とはいえません。

いつから、どこが、どのように痛むのかを分けて確認することが必要です。

3.頭痛とめまい・吐き気がある場合

3.頭痛とめまい・吐き気がある場合

3-1.めまいは突発性難聴に伴うことがある

突発性難聴には、めまいが伴うことがあります。

めまいが強いと吐き気が出る場合もあるため、聞こえにくさと同時に複数の症状がある方もいます。

3-2.頭痛まで突発性難聴の症状と決めつけない

めまいと吐き気が突発性難聴に伴っていても、同時に起きた頭痛まで同じ原因とは限りません。

当院でも、めまいが強い患者さんほど頭痛を訴える、という明確な印象はありません。

頭痛が発症前からあったのか、聞こえの変化と同時に始まったのか、後から出てきたのかを確認してください。

頭痛・めまい・吐き気という組み合わせだけで病名を決めることはできず、それぞれの症状と経過を医療機関に伝えることが大切です。

3-3.急な強い頭痛や神経症状がある場合

突然始まった非常に強い頭痛や、意識がはっきりしない、手足の麻痺・しびれ、ろれつが回らない、物が二重に見える、著しく歩きにくいといった症状がある場合は、突発性難聴だけで説明しようとせず、すぐに救急医療機関へ相談してください。

頭痛とめまいがあれば必ず重い病気という意味ではありませんが、こうした症状には早急な評価が必要です。

4.突発性難聴の治療中に頭痛が出た場合

4.突発性難聴の治療中に頭痛が出た場合

4-1.ステロイド治療中の頭痛を自己判断で副作用と決めない

ステロイドなどの治療を始めてから頭痛が出ると、薬の影響を疑うかもしれません。

プレドニゾロン製剤の添付文書には頭痛が副作用として記載されていますが、服薬中に起きたというだけで、その薬が原因とは判断できません。

当院では、突発性難聴の治療中や治療後に出た頭痛について、特に印象に残る一定の傾向はありません。

新たな頭痛が出た、または強くなった場合は、薬の名前や服用開始日、頭痛が始まった時期を確認し、処方した医師に相談してください。

自己判断で処方薬を中止しないことも大切です。

治療薬については【突発性難聴の薬とは?種類・効果・飲む期間をわかりやすく解説】、ステロイドについては【突発性難聴のステロイド治療|効果や副作用を解説】ステロイドの副作用で詳しく説明しています。

4-2.頭痛薬は治療中の薬を確認して使用する

「ロキソニンなどの頭痛薬を飲んでよいか」は、ここで一律には判断できません。

突発性難聴の治療で使っている薬のほか、普段の薬、持病、過去に薬で体調を崩した経験によっても、確認すべき点が変わります。

頭痛薬を追加したいときは、処方薬と市販薬の名前を伝えて、医師または薬剤師に確認してください。

頭痛がいつもと違って急に強い場合や、前章の神経症状を伴う場合は、頭痛薬で様子を見る前に医療機関で評価を受けてください。

5.頭痛があるときの受診の考え方

5.頭痛があるときの受診の考え方

5-1.急な聞こえの低下はまず耳鼻咽喉科へ

急に聞こえが悪くなった場合は、頭痛との関係が分かるまで待たずに、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。

耳の診察や聴力検査によって聞こえの状態を確認し、必要な治療を検討することが重要です。

突発性難聴の診療ガイドラインでも、急な難聴に対する早期の聴力評価が重視されています。

検査については突発性難聴の検査、診断の考え方については【突発性難聴の診断基準とは?30dB・3周波数・72時間の基準を解説】で詳しく説明しています。

5-2.頭痛の性質によっては別の医療評価も必要

聞こえの変化について耳鼻咽喉科を受診することと、頭痛を評価することは両立します。

これまでにない強い頭痛、急激に悪化する頭痛、神経症状を伴う頭痛は、「耳の病気があるからだろう」と片付けず、症状に応じて救急医療機関などで評価を受けてください。

緊急性が判断しにくい場合も、頭痛がいつから始まり、普段の頭痛と何が違うのかを受診先に伝えましょう。

6.当院では頭痛と突発性難聴を分けて評価する

6.当院では頭痛と突発性難聴を分けて評価する

6-1.頭痛は頭痛として状態を確認する

当院では、頭痛を突発性難聴の一症状と決めつけず、頭痛が始まった時期や以前からの頭痛歴、痛む場所などを確認します。

必要に応じて頭痛に対する施術を検討しますが、医療機関での評価が必要と考えられる症状があれば、受診を優先します。

頭痛がある方も、突発性難聴に対する病院の治療と頭痛への対応を混同せず、それぞれの状態を確認する方針です。

6-2.首肩の状態も必要に応じて確認する

首肩のこりを伴う場合は、ご本人が感じるこりや動かしにくさを伺い、必要に応じてエコーで周辺の筋の状態も確認します。

エコーでこりがみられたとしても、それが頭痛や突発性難聴の原因だと証明できるわけではありません。

確認した状態を踏まえて施術を検討するとともに、頭痛そのものに医療評価が必要ではないかを見落とさないようにしています。

7.まとめ

突発性難聴と同じ時期に頭痛があっても、頭痛は突発性難聴の典型的な症状とは言いにくく、頭痛まで同じ原因で起きているとは限りません。

もともとの片頭痛などが重なっている場合や、首肩のこり、治療中の薬など、耳とは別に確認した方がよい要因もあります。

急に聞こえにくくなった場合は、頭痛の原因を考えるために耳の受診を遅らせず、まず耳鼻咽喉科で診察と聴力検査を受けてください。

突然の非常に強い頭痛、手足の麻痺・しびれ、ろれつが回らない、意識がはっきりしないなどの症状がある場合は、突発性難聴だけと考えず、速やかに救急医療機関へ相談することが大切です。

突発性難聴の治療中に頭痛が出た場合も、自己判断で薬の副作用と決めたり、処方薬を中止したりせず、頭痛が始まった時期や使用している薬を医師・薬剤師に伝えて確認しましょう。

聞こえ方と頭痛は分けて評価し、それぞれ必要な診察や治療につなげることが重要です。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴でお悩みの方へ

耳鼻咽喉科で突発性難聴の診断・治療を受けても、聞こえにくさ、耳鳴り、耳の詰まり感などが残ることがあります。

なかいし鍼灸院では、病院での診断・治療を受けたうえで、鍼治療も選択肢として検討したい方からご相談を受けています。

特に発症から3ヶ月以内の方は、現在の聴力検査の結果、これまでの治療、残っている症状を確認したうえでご案内します。

病院での治療や経過観察を優先・継続しながらご相談ください。

鍼治療による改善を保証するものではありません。

参考文献

1.Chandrasekhar SS, et al. Clinical Practice Guideline: Sudden Hearing Loss (Update). Otolaryngology–Head and Neck Surgery. 2019. https://doi.org/10.1177/0194599819859885

2.National Institute on Deafness and Other Communication Disorders. Sudden Sensorineural Hearing Loss (SSHL). https://www.nidcd.nih.gov/health/sudden-deafness

3.National Institute on Deafness and Other Communication Disorders. Balance Disorders. https://www.nidcd.nih.gov/health/balance-disorders

4.American Headache Society. Red Flags in Headache—What if it isn’t Migraine? https://americanheadachesociety.org/research/library/red-flags-in-headache-what-if-it-isnt-migraine

5.DailyMed. Prednisolone tablet: Prescribing Information. https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=070f1937-50a5-457f-bef5-4e597014e26d

運営者情報

運営者情報
会社名 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」
代表者 代表取締役・院長 中石真人
経歴 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校

トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。

資格 鍼灸師・柔道整復師
創業 平成24年9月3日
所在地 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702
電話 050-1255-9166

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