【症例】TFCC損傷の手術後のしびれと痛み、めまい　40代男性

• 3年前に右手首が痛くなり、TFCC損傷と診断された。
• 内視鏡で尺骨を5mm削りボルトを入れる手術をした。
• リハビリはなしで、10日で退院し、2ヵ月のギプス固定をしている最中、しびれと痛みを感じるようになった。（医師にはそのうち自然に回復すると言われた）
• その後1年ほど経過し、今度はめまいを発症し、TFCC損傷の手術が原因なのでは？と思うようになる。
• 違う病院で診察を受けると、手術に失敗していると言われた。
• 少しでも手術後の痛みや不調が改善できればと当院へ来院。

常にではないが、痛みやしびれはある状態。

握力は40㎏。

起床後に痛みが強い。

手首を親指側に曲げると、関節が外れそうな感覚がある。

めまいは車酔いしているような状態。

吐き気はなく、酔って回っているような感じ。

顔がほてりやすい。

僧帽筋、肩甲挙筋、頭半棘筋、頚板状筋、菱形筋、棘下筋、三角筋、尺側手根伸筋など。

触診の結果、首の横にある肩甲挙筋が右側だけ異常に硬く張っており、またTFCC損傷に関係する前腕の筋肉の尺側手根伸筋もガチガチに凝り固まっていました。

TFCC損傷の手術や固定の影響で前腕の筋膜異常が起こり、そこから首まであがっていきめまいに繋がっていると推測できました。

また同時に首こりによる自律神経症状も出ているようでした。

筋膜異常は、次第に広範囲に波及していく特徴があります。

今回はそのようなケースで、首から手までトリガーポイント鍼療法を行いました。

1回目:しっかり響かせる。

2回目:しびれは諦めているが、痛みは緩和させたい。逆にめまいの頻度が増えた感じがする。

3回目:めまいの頻度が減ってきた。長距離移動時の次の日がしんどい。日中のめまいが減っている。

4回目:肩甲挙筋の硬さが柔らかくなってきた。車酔いの間隔が減っている。

5回目:初回の辛さが10なら今は3レベル。かなり調子が良くなった。今週が一番良かった。

6回目:安定している。

7回目:全体的にめまいの頻度が減ってきて、痛みの範囲も限局されて気分が良い。

発症後3年近く経過しておりましたが、少しずつ改善していきました。

手術後に悪くなるケースがよくありますが、筋膜異常の可能性があります。

同じような症状でお悩みの方は、ご連絡ください。