- 薬を飲んでも自律神経失調症が治らない!
- トリガーポイント治療はどんな効果がある?
このような悩みを抱えた方々とても多いです。
原因のわからない症状に対して、薬を飲み続けてもうまくいかず、逆に自律神経機能を悪化させる可能性もありますよね。
自律神経失調症の原因は、交感神経の異常興奮にあります。
その興奮を抑える方法として、トリガーポイント治療があり、その中には注射と鍼の2種類あります。
この記事では、自律神経失調症にトリガーポイント治療(鍼)をすすめる理由を書いています。
是非、参考にしてみてください。
1.自律神経失調症は奥が深い
自律神経失調症は、交感神経の異常興奮が原因といわれていますが、もっと奥が深いものです。
よく自律神経について説明するとき、交感神経と副交感神経のバランスのことをイメージすると思いますが、実際は複雑に絡み合っています。
1-1.部分的な交感神経の興奮
まずは、体の痛み、凝り、緊張、心理的なストレスなどにより、体の部分的な箇所が緊張状態になります。
通常は、ここで自然と回復するものですが、持続的に緊張状態が続くと、全身の副交感神経➡交感神経が興奮し始めます。
1-2.全身の副交感神経の興奮
全身の副交感神経が興奮すると、鼻水や鼻づまり、下痢などの症状が現れます。
1-3.全身の交感神経の興奮
または、全身の交感神経が興奮すると、ほてりや動悸、冷え、便秘などの症状が現れます。
そして、全然関係ない部分も興奮させ、悪化させます。
その後、1-1.部分的な交感神経の興奮へ戻り、自律神経機能が悪循環に陥ります。
自律神経のバランスとは?
自律神経のバランスは、1-2.全身の副交感神経の興奮と1-3.全身の交感神経の興奮のことをいいます。
最初から、交感神経と副交感神経が対立しているのではありません。
必ず、1-1.部分的な交感神経の興奮から始まります。
自律神経失調症は、
- 交感神経の興奮>副交感神経の興奮
- 交感神経の興奮<副交感神経の興奮
の2パターンのどちらかです。
そのため、1か2を治そうとします。
しかし、1か2を治しても根本的には1-1.部分的な交感神経の興奮を抑えないことには、解決しないのです。
1-1.部分的な交感神経の興奮は、体に痛み、凝りとして現れます。
それがトリガーポイントです。
そこを治療していくことが自律神経失調症を解消する方法と考えます。
2.トリガーポイント治療
2-1.トリガーポイントとは?
トリガーポイントとは、「痛みの引き金になる点」という意味です。
銃の引き金を引くと弾が遠くに飛んでいくのと同じように、トリガーポイントが引き金になり遠くの場所に痛みを飛ばします。
その遠くの場所に感じる痛みを「関連痛」といいます。
2-2.トリガーポイントと関連痛
痛みの発生場所、つまり「痛みの原因」がトリガーポイントであり、痛みを感じる場所、つまり「症状」が関連痛です。
トリガーポイントを刺激すると、ズシーンと重く感じることがあります。
これが関連痛というものです。
この感覚が出た方が自律神経に作用しやすいです。
自律神経失調症と痛み(トリガーポイント)は、関係ないように感じますが、上記で説明したように自律神経失調症のスタートは、「部分的な交感神経の興奮」です。
ここを改善するために、トリガーポイント治療が効果的なのです。
トリガーポイントへの刺激は交感神経の緊張状態を抑え、副交感神経の働きを良くすることがわかっています。
3.トリガーポイントが自律神経に与える影響とは?
当初のトリガーポイント療法は、痛みの治療を目的として行われていましたが、治療した患者さんの多くが内科的な機能の改善を訴え始めた。
トリガーポイントに鍼をすると、鼻づまり、唾液や涙の分泌、腸運動の亢進、排尿の亢進など副交感神経性の自律神経反射が起こることが判明した。
つまり、トリガーポイント鍼療法により、副交感神経の活動が強くなり、交感神経の活動が弱まるということである。
30歳を過ぎると、誰でも副交感神経の活動が低下して、病気の回復が遅くなるだけでなく、免疫(リンパ)系の活動も低下して、様々な病気にかかりやすくなる。
定期的なトリガーポイント鍼療法で、自律神経機能を維持できれば、免疫系やリンパ系の活性を落とさずにすみ、病気にかかりにくく、もしかかっても治りやすい体力維持が可能になる。(東洋医学的には自然治癒力の向上)
参考文献:臨床家のためのトリガーポイントアプローチ
4.まとめ
いかがでしたか?
自律神経失調症にトリガーポイント治療が効果的である理由がおわかりいただけたと思います。
一日も早く治療を開始することをおすすめします。
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