首の痛みの原因|筋肉・頚椎・神経・内科疾患まで整理

首の痛みの原因|筋肉・頚椎・神経・内科疾患まで整理

首が急に痛くなったり、以前からの痛みが強くなったりすると、「寝違えなのか」「頚椎や神経に問題があるのか」と気になるものです。

病院で頚椎の変形を指摘され、治療を続けても痛みが残っている方もいるでしょう。

首の痛みには、筋肉や筋膜への負担、頚椎や椎間板の変化、神経の障害など、さまざまな原因があります。

頻度は高くありませんが、感染症や血管の病気など、早急な診察が必要な疾患も含まれます。

原因を考えるには、痛む場所だけでなく、動作や姿勢による変化、しびれや筋力低下の有無、診察・検査結果を合わせて見ることが大切です。

この記事では、首の痛みの主な原因と受診の目安を整理し、病院治療後も症状が残る場合に、当院が筋肉や筋膜をどのように評価しているかを説明します。

突然の激しい首の痛みや頭痛、麻痺、意識の異常、呼吸困難がある方は、記事を読み進めるより先に救急受診を優先してください。

1.首の痛みの主な原因

1.首の痛みの主な原因

首は、骨である頚椎、骨の間でクッションの役割を担う椎間板、関節、筋肉、筋膜、靭帯などで構成されています。

その内部や周囲には神経や血管も通っています。

首の痛みを考えるときは、これらのどの組織が関係しているかを整理します。

筋肉への負担と頚椎の変化など、複数の要因が重なって痛みが生じることもあります。

原因の分類

主に関係するもの

原因を考える手がかり

筋肉・筋膜などへの負担

長時間の同一姿勢、使い過ぎ、寝違えなど

動作や姿勢による痛みの変化、負担がかかった経緯

頚椎・椎間板・関節の変化

頚椎症、椎間板ヘルニア、椎間関節など

診察所見と画像所見の対応

神経の障害

神経根や脊髄への圧迫・刺激など

腕や手のしびれ、筋力低下、手先や歩行の変化

内科疾患など

感染症、炎症性疾患、血管疾患、首の臓器の病気など

発熱、強い頭痛、腫れ、飲み込みにくさ、全身状態の変化

この表を参考に、痛みが出る場面や伴う症状を整理し、受診時に伝えましょう。

1-1.筋肉や筋膜に負担がかかることで起こる痛み

首の筋肉は、頭を支えながら、振り向く、うつむく、上を見るといった動きを担っています。

パソコン作業などで同じ姿勢が続いたり、普段より負担の大きい作業をしたりすると、筋肉や周囲の組織に痛みが生じます。

起床時に気づく寝違えのような急性の痛みも、この領域で考える症状の1つです。

寝違えでは筋肉だけでなく、頚椎の関節周囲の組織などの関与も考えられています。

当院では、以前から首のこりや痛みを抱え、ある日をきっかけに強く痛むようになった患者さんを経験しています。

急に痛くなった場合でも、それまで不調がなかったのか、慢性的な症状が急に悪化したのかを確認します。

1-2.頚椎や椎間板の変化によって起こる痛み

頚椎や椎間板には、年齢とともに変化が生じます。椎間板の高さが低くなったり、骨の縁に骨棘と呼ばれる突起ができたり、椎間関節に変化が起こったりします。

頚椎や椎間板の変化が痛みに関係しているかは、画像と症状を照らし合わせて判断します。

症状のない人にも変性所見が見られるため、痛む側や範囲、神経の働きなどの診察結果が重要です。

1-3.神経が障害されることで起こる痛み

頚椎の中を通る脊髄や、そこから腕へ向かう神経根が圧迫・刺激されると、首から肩、腕、手にかけて痛みやしびれが生じます。

筋力低下や感覚の変化を伴うこともあります。

しびれがある場合は、範囲や出方、筋力、感覚の状態を調べ、神経への圧迫・刺激や周囲組織との関係を確認します。

1-4.内科疾患やその他の病気による痛み

首の痛みには、筋肉や頚椎以外の病気も関係します。

感染症や炎症性疾患、血管疾患、腫瘍のほか、喉、リンパ節、甲状腺などの病気が原因になることもあります。

特に、発熱や強い頭痛、急な神経症状、首の腫れなどを伴う場合は、単なるこりや寝違えとして扱わないことが大切です。

注意すべき症状は第4章、受診の緊急度は第6章で説明します。

2.筋肉や筋膜が原因となる首の痛み

2.筋肉や筋膜が原因となる首の痛み

筋肉や筋膜が関係する首の痛みでは、「どこが痛いか」に加えて、「どのような負担で痛みが出るか」が重要です。

当院では、病名から施術する筋肉を固定せず、首の動きや姿勢、触診での症状の再現などから、関係する組織を検討します。

2-1.首の痛みに関係する主な筋肉

当院が首の痛みの患者さんで評価対象とすることが多い筋肉には、次のものがあります。

筋肉

主な位置

主な働き

肩甲挙筋

首の上部から肩甲骨の上内側

肩甲骨を持ち上げる。肩甲骨が固定されていると首の動きにも関わる

僧帽筋

後頭部・首から肩、背中に広がる

肩甲骨を動かす、支える。首や頭の姿勢保持にも関わる

頭半棘筋

首の後ろの比較的深い位置から後頭部

頭や首を後ろに反らす、回す

頚板状筋

首の後ろから上背部

首を後ろに反らす、横に倒す、回す

多裂筋

頚椎の近くにある深い位置

頚椎を支え、細かな動きを調整する

斜角筋

首の横から上部の肋骨

首を横に倒す。呼吸を補助する

当院では、痛む場所に加え、動作や姿勢による変化を確認して、関係する筋肉を絞り込みます。

例えば、首と肩甲骨の付近が痛くても、肩甲挙筋だけを調べて終わりにはしません。

関節や神経の問題、ほかの筋肉との関係も含めて評価します。

2-2.寝違えと慢性的な首の痛みの違い

寝違えは、起床時などに首が痛くなり、動かしにくくなる状態を指す一般的な呼び方です。

単一の組織の異常を示す診断名ではなく、痛みの仕組みを画像などで明確に捉えられないこともあります。

当院の臨床経験では、発症して間もない寝違えで、2~3日程度の経過で改善したケースもあります。

一方、慢性的な首の痛みでは、仕事中の姿勢や繰り返す負担、睡眠なども確認します。

当院では、複数回の施術を通して、痛みや動作の変化を確認します。

痛みが強い、悪化する、しびれや筋力低下を伴う場合は、寝違えと思っていても医療機関で確認してください。

2-3.トリガーポイントと関連痛

筋肉の痛みを考える際に用いられる概念の1つが、トリガーポイントです。

研究では、筋肉の中の張った帯状の部分、その中の敏感な部位、刺激によって離れた場所に症状が広がる関連痛などが評価項目として提案されています。

関連痛とは、刺激された組織の場所とは別の場所に感じる痛みです。

関連痛の広がり方には個人差があるため、当院では患者さんが普段感じている症状との一致を確認します。

当院では、単に押すと痛いという圧痛だけでなく、患者さんが普段感じている痛みが再現されるかを重視します。

「そこを押されると、いつもの首の痛みに近い」と感じる反応も、評価材料の1つです。

触診の反応と動作・姿勢との対応、ほかの診察情報を合わせて施術対象を検討します。

3.頚椎や神経の病気による首の痛み

3.頚椎や神経の病気による首の痛み

3-1.頚椎症

頚椎症は、椎間板や椎間関節などに加齢に伴う変性が生じた状態です。

首の痛みや動かしにくさに関係し、神経への影響を伴うこともあります。

「頚椎の間が狭い」「骨に変形がある」と説明されると、その変化ですべての症状が起こっていると考えがちです。

実際には、画像に見える変化と症状を照らし合わせる必要があります。

当院でも、頚椎症と診断されたという情報を大切にしながら、現在どの動作で困っているのか、筋肉や周囲の軟部組織がどのように関係しているかを確認します。

【関連記事:頚椎症】

3-2.頚椎椎間板ヘルニア

頚椎椎間板ヘルニアは、椎間板の内部の組織が突出するなどして、神経根や脊髄に影響する病気です。

首や肩の痛み、腕への放散痛、手のしびれ、筋力低下などが生じます。

ヘルニアの位置や神経への影響と、症状の出ている側・範囲が対応するかを確認します。

軽度のヘルニアが見つかった場合も、筋力や感覚などの診察結果を合わせて、現在の症状との関係を判断します。

反対に、筋力低下などの神経症状が進んでいる場合は、筋肉への施術より先に、医師による再評価が必要です。

【関連記事:頚椎椎間板ヘルニア】

3-3.頚椎症性神経根症と頚椎症性脊髄症

この2つは、障害される神経の場所が異なります。

頚椎症性神経根症は、脊髄から枝分かれして腕へ向かう神経根に、頚椎の変性などが影響する病気です。

肩から腕への痛み、手指のしびれ、筋力低下などが現れます。

頚椎症性脊髄症は、頚椎の中を通る脊髄が圧迫されて症状が出る病気です。

ボタンを留めにくい、箸を使いにくい、字を書きにくいといった手先の変化や、脚のもつれ、歩行の不安定さなどに注意が必要です。

進行すると排尿・排便の機能にも影響します。

脊髄症では、首の痛みが目立たなくても重要な神経障害が起きていることがあります。

手先や歩行に新しい変化が出た場合は、痛みの程度だけで判断せず、病院で評価を受けてください。

4.内科疾患など注意が必要な首の痛み

4.内科疾患など注意が必要な首の痛み

首の痛みの多くは重大な病気によるものではありません。

それでも、筋肉や関節の問題として経過を見てよい症状と、早急な診察が必要な症状を区別する必要があります。

4-1.感染症や炎症性疾患による首の痛み

髄膜炎では、発熱、強い頭痛、首の硬直、意識状態の変化などが現れます。

すべての症状がそろうとは限らず、具合が急に悪くなっている場合は速やかな対応が必要です。

また、脊椎の感染症や、関節リウマチなどの炎症性疾患でも首が痛むことがあります。

発熱や強い全身のだるさ、ほかの関節の腫れ、持病や治療歴なども診断の手がかりになります。

首が痛いだけで感染症を疑う必要はありません。

発熱や強い頭痛などを伴うときに、「いつもの首こり」として済ませないことが大切です。

4-2.血管やその他の重大な疾患による痛み

頚部の動脈解離は、首を通る動脈の壁に異常が生じる病気です。

首の痛みや頭痛で始まり、脳卒中の症状につながることがあります。

突然の非常に強い首の痛みや頭痛に、手足の麻痺、ろれつの回りにくさ、見え方の異常、失神などが伴う場合は、救急受診を優先してください。

このほか、腫瘍や骨折などの外傷性疾患も、首の痛みの原因に含まれます。

強い外傷の後や、痛みが持続して悪化する場合は、医療機関での確認が必要です。

胸痛、冷汗、呼吸困難を伴う場合は、首以外の心臓や大血管などに原因があることも考え、救急対応を求めてください。

4-3.喉やリンパ節など首の周囲に関係する疾患

喉の痛みや飲み込むときの痛み、首の腫れがある場合は、喉の感染症、リンパ節の腫れ、甲状腺の病気なども考えます。

「首の前が痛い」「しこりがある」という症状を、姿勢や筋肉だけで説明しようとせず、耳鼻咽喉科や内科で確認してください。腫れが続く、声がかすれるなどの変化も受診時に伝えます。

呼吸が苦しい、唾液も飲み込めない、首の腫れが急速に大きくなる場合は、通常の外来予約を待たずに救急受診が必要です。

5.痛む場所や動作から考える首の痛み

5.痛む場所や動作から考える首の痛み

首の右側・左側・後ろのどこが痛むかは、評価に必要な情報です。

さらに、どの条件で痛みが強くなり、どの条件で軽くなるかを確認すると、症状の特徴を詳しく捉えられます。

5-1.首の右側・左側・後ろが痛む場合

右や左に偏った痛みでは、その側の筋肉への負担、関節、神経などを検討します。

後ろや付け根の痛みでも、筋肉だけでなく、頚椎や周囲組織が関係します。

「左首が痛いからこの筋肉」「後ろが痛いから頚椎症」と、場所だけで原因を特定することはできません。

当院では、痛みを感じている場所が関連痛の部位であることも想定します。

そのため、患者さんが指で示した場所に加えて、首から肩甲骨周囲なども含め、症状と関係する組織を評価します。

左右のどちらに痛みがあるかとともに、振り向いたとき、仕事中、起床時など、どの場面で困るかを伝えていただくと、評価の手がかりになります。

5-2.振り向く・上を向く・下を向くと痛い場合

当院では、首を右・左に回す回旋、前後に倒す前屈・後屈、左右に倒す側屈を確認します。

動く範囲とともに、普段の痛みが再現されるか、どの位置で痛むか、腕や肩の位置を変えると反応が変わるかを確認します。

例えば、痛む側に首を倒す・回すと痛みが出て、その側の腕を上げると痛みが軽くなる場合、当院では肩甲挙筋などの関与を検討します。

腕の位置が変わると、肩甲骨の位置や首周囲にかかる負担も変わるためです。

腕を上げると症状が軽くなる反応は、神経根症でも見られるため、腕や手のしびれ、筋力、感覚の状態も確認して判断します。

当院が重視しているのは、動きや姿勢の条件を足したり引いたりして、痛みの変化を比較することです。

単独の動作で結論を出さず、しびれや筋力の状態なども合わせて施術対象を絞り込みます。

痛みを確かめるために、自宅で強く首を反らしたり、何度も痛い方向へ動かしたりする必要はありません。

5-3.首を動かさなくても痛い場合

首を動かしたときには痛くなくても、一定の姿勢を保つ負担で筋肉や筋膜に痛みが出ることがあります。

当院では、短時間の動作確認では痛くなくても、パソコン作業などで同じ姿勢を続けると痛むケースを想定し、仕事内容や日常の姿勢を確認します。

「動かすと痛い」のか、「支え続けると痛い」のかを分けて考えるためです。

一方、安静にしていても強く痛む、夜間の痛みが続いて悪化する、発熱や原因不明の体重減少を伴う場合は、筋肉の問題と決めつけず、医療機関で評価を受けてください。

6.首の痛みがあるときの受診と検査

6.首の痛みがあるときの受診と検査

6-1.早急な受診が必要な症状

次の症状では救急受診を優先してください。

重い症状や急速な悪化がある場合は119番です。

  • 突然起きた非常に強い首の痛みや頭痛
  • 首の痛みに伴う麻痺、言語障害、意識障害、失神
  • 発熱、強い頭痛、首の硬直など、髄膜炎を疑う症状
  • 呼吸困難、唾液も飲み込めない状態、急速に進む首の腫れ
  • 強い事故や転落などの後の首の痛み、特にしびれや脱力を伴う場合
  • 急に歩けなくなった、急速に力が入らなくなった、新たな排尿・排便の異常を伴う状態

これらの症状では、鍼灸院へのLINE相談や施術予約を先行させないでください。

次の変化も、速やかに整形外科などへ相談してください。

  • 腕や手の筋力低下が進んでいる
  • ボタン、箸、筆記などが以前より不器用になった
  • 歩行時に脚がもつれる、階段で手すりが必要になった
  • 安静時や夜間の強い痛みが続く
  • 痛みが悪化し、仕事や睡眠に大きな支障がある

手先や歩行の変化は、「年齢のせい」と思って見過ごさないことが大切です。

急速な悪化がある場合は、通常の外来を待たず救急で評価を受けてください。

6-2.首の痛みでは何科を受診するのか

筋肉・頚椎・神経の問題が考えられる首の痛みでは、整形外科が基本の受診先です。

伴う症状によっては、ほかの診療科や救急診療が適切です。

主な症状

受診先の目安

動作で痛む、首から腕が痛む、手がしびれる

整形外科

手先の不器用さ、歩行障害、筋力低下

速やかに整形外科。必要に応じて脳神経外科・脳神経内科

喉の痛み、飲み込み時の痛み、首の腫れ

耳鼻咽喉科・内科

発熱や全身の不調を伴う

内科。強い頭痛や意識の異常などがあれば救急

突然の激痛、麻痺、言語障害、呼吸困難

救急

受診時には、いつから痛むか、急に始まったか、どの動作で変わるか、しびれや発熱があるかを伝えましょう。

6-3.レントゲンとMRIで分かること

レントゲンは、骨の並び、椎間の高さ、骨の変性などを調べる検査です。

MRIは、椎間板や神経根、脊髄などの状態を評価するために使われます。

MRIを行うかは、外傷や危険徴候の有無、神経症状、症状の持続や変化などを踏まえて医師が判断します。

画像検査は、重大な疾患や神経への圧迫を調べる重要な手段です。

検査結果を痛みの位置や強さ、神経の働きなどの診察所見と照らし合わせ、症状との関係を確認します。

「画像に異常がないから痛みもない」「変形があるからすべてそのせい」という受け止め方をせず、症状との関係を担当医に確認してください。

7.首の痛みの原因に応じた治療と対処法

7.首の痛みの原因に応じた治療と対処法

7-1.病院で行われる治療

病院では、状態に応じて鎮痛薬などの薬物療法、理学療法、運動療法、注射などが検討されます。

神経根症では、経過を見ながら保存的治療を続けることもあります。

筋力低下が著しい場合や、強い痛みで生活に大きな支障がある場合、脊髄障害による機能低下がある場合などは、専門医が手術を含めた治療を検討します。

治療しても十分な変化がないときは、自己判断で通院や薬を中止するより、何が残っているかを具体的に担当医へ伝えてください。

首の痛み、腕のしびれ、筋力低下では、再評価すべき内容が異なります。

7-2.首の痛みがあるときの生活上の注意

当院では、首の痛みがある方に次のような点をお伝えしています。

  • 首を自分で強く揉まない。
  • ストレッチは、軽く伸びる程度の無理のない範囲にする。
  • 同じ姿勢を長時間続けず、作業の合間に姿勢を変える。
  • 痛みが強くなる動作を、確認のために繰り返さない。
  • 症状に応じて、無理のない範囲で体を動かす。

特に急性の痛みが強い時期は、無理に動かしてほぐそうとしないことが大切です。

一方、危険徴候がなく痛みが落ち着いてきた段階では、必要以上に動きを避け続けず、できる活動から戻していきます。

首を勢いよくひねる操作や、痛みを我慢して行う強いマッサージは勧めていません。

しびれや脱力が増える場合はセルフケアを中止し、医療機関に相談してください。

7-3.ストレスや生活習慣との関係

ストレスや睡眠の状態も、首の痛みを考えるうえで確認したい要素です。

ストレスに伴う筋緊張や、睡眠不足、疲労などが痛みを強くし、長引く症状に関係することがあります。

筋肉や関節などの身体的な要因と、痛みを増幅させる生活背景の両方に目を向けることが大切です。

仕事中に休憩を取れているか、睡眠時間が確保できているか、痛みへの不安で動きを極端に避けていないかなどを見直すことも、治療を支える対処になります。

8.病院で治療しても首の痛みが残る場合

8.病院で治療しても首の痛みが残る場合

病院で治療を受けても痛みが残る場合は、診断された病気の状態と、現在の症状を改めて整理することが大切です。

広島市中区のなかいし鍼灸院では、病院での診断や検査結果を踏まえながら、動作・姿勢・触診などから筋肉や筋膜の関与も評価しています。

8-1.画像所見だけでは説明しきれない首の痛み

当院には、整形外科で頚椎症、軽度の椎間板ヘルニア、椎間の狭小化などを指摘され、リハビリなどを受けても痛みが残っている患者さんが来院しています。

薬や湿布、牽引、注射のほか、整体や接骨院での施術を経験した後に、鍼治療を検討される方もいます。

当院では、画像に写った変化だけを根拠に刺鍼部位を決めません。

次の情報を組み合わせて、施術対象となる組織を検討します。

  • 痛みが始まった経緯と、それまでの不調
  • 症状が再現される動作や姿勢
  • 腕や肩甲骨の位置を変えたときの反応
  • 触診による普段の痛みの再現
  • 必要に応じた超音波エコーによる軟部組織の観察

病院での検査結果を踏まえ、動作や姿勢から分かる症状の特徴も確認する方針です。

神経症状が進行している場合や、新しい危険徴候がある場合は、医療機関での再評価を優先します。

8-2.首の痛みに対するトリガーポイント鍼治療

筋肉や筋膜の関与が考えられる場合、当院ではトリガーポイント鍼治療を選択肢として検討します。

施術部位は、首を動かしたときの反応や、触診で普段の痛みが再現される部位、関連痛の広がりなどを参考に判断します。

慢性的に症状が広がっている場合は、首から離れた症状部位も評価します。

当院の臨床上は、関連痛を感じていた部位自体にも負担が加わっていることを想定し、必要に応じて施術対象に含めます。

施術後は、痛みの強さだけでなく、振り向きやすさ、仕事中のつらさ、睡眠への影響などを確認します。

急性の寝違えと慢性的な痛み、それぞれの経過に合わせて施術計画を調整します。

鍼治療には首の痛みの軽減を示す研究があります。

当院では、施術前後の痛みや動作、生活上の変化を確認し、その反応を次の施術に反映します。

8-3.超音波エコーを用いた筋膜と周囲組織の観察

当院では、必要に応じて超音波エコーで筋肉、筋膜、周囲の軟部組織を観察します。

画像を患者さんと共有し、どの組織を評価しているかの説明にも用います。

例えば、斜角筋周囲では、腕へ向かう神経の束である腕神経叢や血管との位置関係を確認します。

必要に応じてエコーガイド下で施術し、周囲の構造物と鍼先・刺入方向の関係を確認します。

施術では神経を避け、対象となる筋肉や周囲の軟部組織への刺入を検討します。

エコーは、筋肉や筋膜の位置・形状、周囲構造との関係を確認するために使います。

観察した組織と症状の関係は、問診や動作評価、触診の結果と照らし合わせて判断します。

当院の特徴は、トリガーポイント鍼治療と超音波エコー観察を組み合わせ、問診・動作評価・触診で得た情報を確認しながら、個別に施術対象を検討する点にあります。

周囲の神経や血管などへの配慮が必要な部位では、エコーによる位置関係の確認を施術方法の判断に役立てます。

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9.まとめ

首の痛みには、筋肉や筋膜への負担、頚椎・椎間板の変化、神経の障害、内科疾患など、複数の原因があります。

痛む場所だけで判断せず、動作や姿勢による変化、しびれや筋力低下、診察・検査結果を合わせて考えることが大切です。

突然の激痛、麻痺、意識の異常、呼吸困難などがある場合は救急受診を優先してください。

手先の不器用さや歩行の変化、進行する筋力低下も、速やかな診察が必要です。

危険徴候のない軽い痛みでは、負担の大きい動作を控えながら無理のない活動を続け、経過を確認します。

改善しない、繰り返す、生活に支障がある場合は、整形外科で相談しましょう。

病院治療後も痛みが残る方には、診断された病気の経過を確認しながら、筋肉や筋膜などの関与を改めて評価する視点もあります。

首の痛みでお悩みの方へ

病院で治療を受けても首の痛みが続いている方や、ご自身の症状が鍼治療の対象になるか判断に迷う方は、LINEからご相談ください。

緊急性のある症状や、進行する筋力低下・歩行障害などがある場合は、医療機関への受診を優先してください。

参考文献

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15.日本整形外科学会.脊髄障害の症状一覧.

16.NHS.Goitre.

運営者情報

運営者情報
会社名 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」
代表者 代表取締役・院長 中石真人
経歴 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校

トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。

資格 鍼灸師・柔道整復師
創業 平成24年9月3日
所在地 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702
電話 050-1255-9166

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