【症例】肩が痛くて動かせない肩関節周囲炎 50代女性

主訴

  • 肩に痛みが出始めたのは3年前で、動かせなくなったのは10ヵ月前。
  • 整形外科では、肩関節周囲炎と診断され、痛み止めの薬、注射、リハビリをし、整体では、筋膜リリースなど受けてきたが、治らない。
  • 半年以上日常生活に支障が出ているので、何とかならないかと当院へ来院。

症状

腕を前へ上げる動き(肩関節屈曲)は120度まで。

腕を横に上げる動き(肩関節外転)は90度まで。

腕を後ろに引く動き(肩関節伸展)はできない。

後ろに手を回すことができない。

痛みはどの動きをしても肩の前に出る。

トリガーポイント鍼療法

  • 肩甲下筋トリガーポイント1
  • 棘上筋トリガーポイント
  • 棘下筋トリガーポイント

施術部位

肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、三角筋など。

肩関節のどの動きでも痛みがあり、少し動かすだけでも痛みの余韻が残るひどい状態でした。

肩関節は、三角筋という肩全体を覆う筋肉とその奥にあるローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)で動かすことができます。

エコー検査や動作分析、触診の結果、そのすべてに異常があることがわかりました。

長期の治療になることを説明し、トリガーポイント鍼療法を行いました。

ご本人の希望で、特別治療にて行いました。

症状経過

1回目:しっかり響かせる。エコー下にて肩甲下筋刺鍼。

2回目:痛みはかわらないが、動きが良くなった。今まで変化がなかったので、良くなってうれしい。

3回目:少しずつできなかったことができるようになってきた。

4~9回目:少しずつ改善。

10~14回目:停滞気味。いろんな角度で鍼を打つ。

15~21回目:少しずつ可動域が広がってきた。後ろに手を回すのがまだ難しい。他の動きはOK。

22回目:もう少しな感じ。

23回目:後ろに手を回して肩甲骨まで触れるようになりたい。

24回目:もう一息。

25回目:もう少し。

26回目:完治。終了。

まとめ

基本週1回の鍼治療を継続していきました。

重症の五十肩でした。

半年以上続く五十肩は、放置していてもいつ治るかわからないので、鍼治療をおすすめします。

ただ、半年程度は完治までかかると思います。

劇的に治ることはなく、地道に継続していくことが大切です。

同じような症状でお悩みの方は、ご連絡ください。

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