首こりを広島で治療しているなかいし鍼灸院です。
なかいし鍼灸院広島治療室へ来院されている患者さんの症状で一番多いのが、首こり・肩こりです。
首こり・肩こりの中で、首筋が凝る、後頭部の髪の生え際が凝る、首の横や前側が凝るなど、肩こりよりも首こり解消を求める方が多いです。
首がこると、めまいや吐き気、頭痛、不眠、気分不良など自律神経が乱れやすくなり、首こり以外の症状が出てくるようになります。
治療をしていく中で、治療だけでは治りが悪いケースも当然あります。
このページでは、治療だけでなく自分でもできる「首こり解消ストレッチ」をご紹介します。
是非、参考にしてみてください。
1.首こりになりやすいストレートネックとは
首がこりやすい方で病院でレントゲンをとると、「ストレートネック」と言われることがあります。
通常は、このように首の骨は曲がっています。
これを頚椎の前弯といいます。
しかし、このように猫背になり、身体より頭が前に出て、肩も前に出る、なおかつ顎も上に突き上がる姿勢を続けていると、首の後ろの筋肉が硬く凝ってきます。
その状態で、前を見ようと顎を引こうとしても無理なので、無意識に首の真ん中あたりを前に曲げるようになります。
悪い姿勢を続けていると、ストレートネックになってしまいます。
ストレートネックになってしまうと、首の骨の弯曲(頚椎の前弯)がなくなるので、ストレートネックではない人と比べて、首や肩の筋肉への負担が増します。
そのため、首や肩が凝りやすくなり、時には痛みを伴うようになります。
首の骨の弯曲は、重たい頭を支えるため、その重さを分散させる役目があるのです。
ストレートネックは、その重さの分散ができなくなるため、首の筋肉が凝ってしまいます。
2.首こりによる症状は意外に多い!?
首がこると、首こり以外の症状が出やすくなります。
代表的な症状として、頭痛や吐き気、気分不良があります。
また、首こりの病気として、CNMS(頚性神経筋症候群)といわれるものがあります。
以下の症状が現れます。
緊張型頭痛、めまい、自律神経失調症、うつ、パニック障害、ムチウチ、更年期障害、慢性疲労症候群、ドライアイ、多汗症、不眠症、機能性胃腸症、過敏性腸症候群、機能性食道嚥下障害、血圧不安定症、VDT症候群、ドライマウス
3.首こり解消ストレッチ
首こり解消ストレッチをいくつか紹介します。
3-1.首こり解消ストレッチ① タオルを使ってストレートネックを治す筋膜リリース
1.真っすぐ正しい姿勢で椅子に座って、タオルを首の後ろに当て両手で持ちます。
2.首を後ろに倒すと同時に手で持ったタオルを斜め上方へ引っ張ります。
この状態を10秒間キープします。
3.タオルを引っ張る力はそのままで、顎を下へ引きます。
このとき、タオルが後ろに引かれそうになったら、この位置でとめます。
この状態を20秒キープします。
- この一連の流れを3回繰り返しましょう。
- 手でタオルを引く力、角度がポイントです。
- 引く力が強すぎると、最後に顎を引くのが難しいので、自分に合う力加減を調節してみてください。
3-2.首こり解消ストレッチ② 首を前に倒すストレッチ
デスクワークやスマホを使うことが多いと頭が前傾姿勢になります。
重い頭が必要以上に前に倒れないように首の後ろの筋肉が支え、緊張状態になってしまいます。
特の僧帽筋と頭半棘筋が凝りやすくなります。
僧帽筋は、首から肩にかけて広い範囲にあり、凝りやすい筋肉のひとつです。
特に、僧帽筋の首付近は、首こりや肩こりに大きく関係しています。
頭半棘筋は、僧帽筋より奥にあり、頭を前傾したときに支えている筋肉です。
首の中心部よりが凝りやすい方は、頭半棘筋が凝っている場合が多いです。
1.真っすぐ立つのが基本姿勢です。
2.首を前に倒し、10秒ゆっくり伸ばします。
さらに首を前に倒し、10秒ゆっくり伸ばします。
- 首を前に倒せるところまで前傾させ、筋肉が伸びているのを意識してください。
- 首を前に倒すとき、背中を曲げずに真っすぐ立つのがポイントです。
- 応用として、首を前傾した姿勢から元の姿勢に戻るとき、後頭部を両手抱えて抵抗をかける方法もあります。
3-3.首こり解消ストレッチ③ 首を後ろに倒すストレッチ
普段から頭を前に倒した姿勢が多いと、後ろに倒す動きにも制限が出てしまいます。
特に、僧帽筋や胸鎖乳突筋をストレッチするといいです。
胸鎖乳突筋は、耳のつまり感などの耳症状、めまいなどに関係があります。
1.真っすぐ立つのが基本姿勢です。
2.首を後ろに倒し、10秒ゆっくり伸ばします。
3.さらに首を後ろに倒し、10秒ゆっくり伸ばします。
- 首を後ろに倒したとき、ひっかかりや倒しにくい部分を意識してください。
- 首を後ろに倒すとき、背中を曲げずに真っすぐ立つのがポイントです。
- 応用として、後ろに倒した首を前に戻すとき、両手で顎の下に抵抗をかける方法もあります。
3-4.首こり解消ストレッチ④ 首を横に回すストレッチ
首を回しにくいと感じる方も多いと思います。
左右で比較してみて、回しにくい方向は、より伸ばしてください。
首を横に回す動きでは、僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋が伸ばされます。
斜角筋が凝ると、腕の痛みやしびれなど肩~腕にかけて症状を出します。
1.真っすぐ立つのが基本姿勢です。
2.首を横に回し、10秒ゆっくり伸ばします。
3.さらに首を横に回し、10秒ゆっくり伸ばします。
- 最終的には、後ろを見るように首を回していくと、より伸ばされます。
- 両肩も一緒に回さないように気をつけましょう。肩の位置は、同じです。
3-5.首こり解消ストレッチ⑤ 首を横に倒すストレッチ
ストレッチしたときに、伸びにくさがある場合は、時間を長めにするといいです。
特に、僧帽筋や斜角筋が伸ばされます。
1.真っすぐ立つのが基本姿勢です。
2.首を横に倒し、10秒ゆっくり伸ばします。
3.さらに首を横に倒し、10秒ゆっくり伸ばします。
- しっかり筋肉が伸びているのを確認しながらストレッチしてください。
- 首を横に倒すとき、後ろで手を固定すると、両肩が水平ラインをキープすることができます。両肩の高さが変わらないように注意してください。
3-6.首こり解消ストレッチ⑥ 首を斜め前に倒すストレッチ
首はあらゆる方向に動かすことができるため、斜めに伸ばすことも重要です。
特にこの動きでは、僧帽筋、肩甲挙筋、板状筋が伸ばされます。
肩甲挙筋は、僧帽筋と同じように首こりに大きく関係しており、肩をすくめたり、重いカバンを持つときに働きます。
板状筋は、後頭部の頭痛に深く関係しています。
1.真っすぐ立つのが基本姿勢です。
2.首を45度回し、斜め前に倒し、10秒ゆっくり伸ばします。
3.さらに首を斜め前に倒し、10秒ゆっくり伸ばします。
- 上体を倒さず、首のみ斜め前に倒すように注意してください。
- 後ろで肩が上がらないように手を固定すると、より伸びやすくなります。
3-7.首こり解消ストレッチ⑦ タオルを使って首筋膜リリース
1.タオルで左肩を押さえます。
2.顎を引いたまま右側に首を倒します。
この状態を10秒キープします。
3.次にその状態から、頭と首を左側へ回します。
この状態を10秒キープします。
4.この状態からさらに、鼻を右側の肩に近づけるように頭と首を回します。
この状態を10秒キープします。
- この一連の流れを左右3回繰り返しましょう。
4.首こり解消ストレッチのコツ
- ゆっくり伸ばしましょう。(気持ち良いと感じる程度に)
- 痛みがあったら我慢しないようにしましょう。
- ゆっくり呼吸をし、とめないようにしましょう。
- 明らかな痛みの原因がある(打撲、捻挫、癌など)炎症がある場合はしてはいけません。
- 最低でも1日3回はやりましょう。
- 特に入浴後、身体が温まっている状態で行うと効果的です。
5.まとめ
いかがでしたか?
首はあらゆる方向に曲げることができます。
そのため、すべての方向に伸ばすことが大切です。
左右を比べてみて、伸びにくい方向があれば、筋肉が凝っている証拠です。
毎日継続することが首こり解消の近道です。
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