突発性難聴が治る瞬間はある?当院でみられる2つの回復パターン

突発性難聴が治る瞬間はある?当院でみられる2つの回復パターン

「ある日突然、聞こえるようになることはありますか?」

「まだ治る瞬間は来るのでしょうか?」

突発性難聴の治療を受けている方から、このようなご質問をいただくことがあります。

発症から数週間が経ち、薬や点滴などの治療を受けても思うような改善を感じられないと、

「このまま治らないのではないか。」

「ある日突然、聞こえが戻ることはないのだろうか。」

と不安になる方もいるでしょう。

突発性難聴では、短期間に聞こえ方が大きく変化し、「急に治った」と感じることがあります。

一方で、数週間から数ヶ月かけて緩やかに改善する場合や、十分な改善がみられない場合もあります。

いつ、どの程度まで回復するかを事前に正確に予測することはできません。

この記事では、突発性難聴で感じる「治る瞬間」と、当院で改善経過を確認できた患者さんにみられる2つの回復パターンについて解説します。

1.突発性難聴で感じる「治る瞬間」

1.突発性難聴で感じる「治る瞬間」

突発性難聴では、短期間に聞こえ方が大きく変わり、患者さん自身が「急に治った」と感じることがあります。

ただし、すべての方に明確な「治る瞬間」が訪れるわけではありません。

少しずつ改善する場合は、昨日と今日を比べても違いが分からず、数週間前と比べて初めて変化に気付くことがあります。

また、患者さんが感じる聞こえ方と、聴力検査の結果が必ずしも一致するとは限りません。

聴力が改善していても耳鳴りや耳の詰まりが残る場合があり、反対に、聴力検査の数値が大きく変わっていなくても、会話が聞き取りやすくなったと感じる場合があります。

回復の程度を判断するときは、自覚的な聞こえ方だけでなく、耳鼻咽喉科で聴力検査を受けて経過を確認することが大切です。

2.当院でみられる2つの回復パターン

2.当院でみられる2つの回復パターン

当院で改善経過を確認できた患者さんでは、聞こえ方の変化に大きく2つの傾向がみられます。

ただし、これは当院の臨床経験をもとに整理したものであり、医学的に確立された分類ではありません。

また、すべての方がどちらかの経過をたどるわけではなく、十分な改善がみられない場合もあります。

2-1.短期間で大きく改善するパターン

当院で経過を確認できた改善例の中には、変化が現れ始めてから23日ほどで聞こえ方が大きく改善するケースがあります。

患者さんからは、

  • 昨日まで聞こえにくかった会話が、急に聞き取れるようになった
  • 朝起きたときに聞こえ方が大きく変わっていた
  • 数日のうちに日常生活で困ることが減った

といった変化を聞くことがあります。

このような短期間の大きな変化が、患者さんにとっての「治る瞬間」といえます。

ただし、急激に改善したからといって、必ず元の聴力まで回復するとは限りません。

どこまで回復したかは、本人の感覚だけでなく聴力検査を含めて判断する必要があります。

2-2.緩やかに改善するパターン

一方、昨日と今日では違いが分からないほど、緩やかに改善するケースもあります。

この場合、患者さん自身も、

  • 気付いたら以前より聞こえやすくなっていた
  • 数週間前と比べると会話が楽になっていた
  • いつから良くなったのかは分からない

と感じることがあります。

突発性難聴の回復は、急激な変化だけではありません。

明確な「治る瞬間」を感じなくても、聞き取りや耳鳴り、耳の詰まりなどが少しずつ変化していく場合があります。

ただし、現在変化を感じられないことが、今後の改善を保証するものでも、改善の可能性がなくなったことを意味するものでもありません。

個別の経過は異なるため、聴力検査を受けながら判断することが大切です。

3.急な変化だけで回復を判断しない

3.急な変化だけで回復を判断しない

突発性難聴の回復は、完治するか、まったく改善しないかのどちらかだけではありません。

聞こえ方が少し変化するだけでも、仕事や日常生活で感じる不便が軽減されることがあります。

当院へ来院される患者さんの中にも、「元通りに聞こえるようになりたい」という希望を持ちながら、次のような目標を考えている方がいます。

  • 仕事で困らない程度まで聞こえを改善したい
  • 家族との会話を今より楽にしたい
  • 耳鳴りや耳の詰まりを軽減したい
  • 音の響きや聞き取りにくさを少しでも減らしたい

完治を目指すことは大切ですが、急激な変化だけを回復の基準にする必要はありません。

聴力検査の結果に加えて、会話の聞き取りやすさ、電話の使いやすさ、耳鳴り、耳の詰まりなど、日常生活で感じる変化も確認していくことが大切です。

4.発症時期に応じた対応

4.発症時期に応じた対応

突発性難聴は、早期に耳鼻咽喉科を受診し、診断と治療を受けることが重要です。

まだ耳鼻咽喉科を受診していない場合や、急に聞こえにくくなった場合は、鍼灸院より先に耳鼻咽喉科を受診してください。

すでに治療を受けている場合も、自覚的な変化だけで判断せず、聴力検査で経過を確認することが大切です。

発症時期やこれまでの治療経過によっては、鼓室内ステロイド療法や高気圧酸素療法などが検討される場合もあります。

鍼治療は、突発性難聴に対する標準治療に代わるものではありません。

当院では、耳鼻咽喉科での診断や治療を優先したうえで、聞こえにくさや耳鳴りなどの改善を目指す選択肢の1つとして鍼治療を行っています。

鍼治療による変化には個人差があり、すべての方に改善をお約束できるものではありません。

当院では臨床経験を踏まえ、発症から3ヶ月以内を相談時期の目安としています。

これは医学的に定められた回復期限ではなく、当院が鍼治療を検討する際の目安です。

5.まとめ

突発性難聴では、短期間に聞こえ方が大きく変化し、「急に治った」と感じることがあります。

一方で、明確な治る瞬間はなく、数週間から数ヶ月かけて緩やかに改善する場合もあります。

また、十分な改善がみられない場合もあり、いつ、どの程度まで回復するかを事前に予測することはできません。

当院で改善経過を確認できた患者さんにも、短期間で大きく変化するケースと、少しずつ変化するケースがみられます。

ただし、これは当院の臨床経験による傾向であり、医学的に確立された分類ではありません。

急な変化を感じられなくても、それだけで経過を判断せず、耳鼻咽喉科で聴力を確認することが大切です。

完治だけでなく、会話の聞き取りやすさ、仕事での不便、耳鳴りや耳の詰まりなど、日常生活で困っている症状がどのように変化しているかも確認していきましょう。

今より少しでも聞こえを改善したい方へ

今より少しでも聞こえを改善したい方へ

耳鼻咽喉科で治療を受けても聞こえにくさや耳鳴りが残り、発症から3ヶ月以内で今後の選択肢を検討している方は、当院へご相談ください。

当院では、耳鼻咽喉科での診断や治療を優先しながら、今より少しでも良い状態を目指して鍼治療を行っています。

現在の症状や発症からの期間、これまでの治療経過を確認したうえで、当院で対応できる可能性についてご説明します。

参考文献

1.日本聴覚医学会 編.『急性感音難聴診療の手引き 2018年版』金原出版,2018

2.Chandrasekhar SS, Tsai Do BS, Schwartz SR, et al. Clinical Practice Guideline: Sudden Hearing LossUpdate. Otolaryngology–Head and Neck Surgery. 2019;1611_suppl:S1-S45.

3.佐野肇,岡本牧人,他.突発性難聴における初期聴力改善と予後との関連.Audiology Japan. 1988;315:485-491.

運営者情報

運営者情報
会社名 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」
代表者 代表取締役・院長 中石真人
経歴 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校

トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。

資格 鍼灸師・柔道整復師
創業 平成24年9月3日
所在地 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702
電話 050-1255-9166

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