【偏頭痛の治し方】薬を飲まずに治す方法

【偏頭痛の治し方】薬を飲まずに治す方法
  • 長年の偏頭痛に悩んでいる
  • 今まで薬で対処してきたけど、もう終わりにしたい
  • 薬以外の方法で偏頭痛を根本的に治したい

このような悩みを抱えていませんか?

慢性的な偏頭痛を薬で対処していると、効きが悪くなったり、逆に薬の飲み過ぎで治らないケースもあります。

また、薬は対症療法であり、根本的な解決に繋がらないため、いつまでも同じことを繰り返すようになります。

そうならないためには、セルフケアや生活環境など根本的に変えなければいけません。

この記事では、偏頭痛の治し方として薬に頼らない方法を解説しています。

是非、参考にしてみてください。

1.偏頭痛の原因とメカニズム

偏頭痛は、頭の片側(たまに両側)がズキズキとした拍動性の痛みが生じる頭痛で、吐き気や嘔吐、光や音、においに敏感な状態を伴う場合もあります。

偏頭痛持ちの日本人は約1000万人いるといわれ、女性に多いのが特徴で、男女とも10代~50代の「働き盛り」と呼ばれる年齢に多く発症します。

そのため、日常生活に影響が出てしまうと仕事や家事の生産性が上がらず、社会における経済的な損失も懸念されます。

偏頭痛の原因やメカニズムは、はっきりとは解明されていませんが、現在最も有力視されているのは三叉神経が刺激されて起こるという説です。

何らかの原因で三叉神経が刺激を受けると、その刺激でセロトニンなどの神経伝達物質が血液中に一気に放出されます。

これにより脳血管は収縮するのですが、その後セロトニンは代謝して減少し、逆に脳血管が拡張して周囲に炎症が起こります。

同時に、拡張した血管が三叉神経を圧迫するため、動脈が脈打つたびに拍動性のズキンズキンとした痛みが起きます。

これが偏頭痛が起こる一連の流れになります。

偏頭痛が起こる要因として、

  • 天候や気圧の変化
  • 環境の変化
  • 睡眠不足や寝過ぎ
  • 飲酒や喫煙
  • 光や音
  • 体内ホルモンの変動(月経周期など)
  • カフェイン中毒
  • 体質などの遺伝

などがあります。

ちょっとしたストレスが起こった際に偏頭痛が出やすいですが、このとき重要な働きをしているのがセロトニンいう神経伝達物質です。

1.偏頭痛の原因とメカニズム

偏頭痛持ちの人は、少しの環境の変化ストレスなどにより、脳(視床下部)が過敏に反応します。

この興奮によりセロトニンが脳内で大量に放出されると、今度は一気にセロトニンが無くなってしまいます。

さらにストレスによりセロトニンの分泌量は減ってしまうので、ストレスを抱え続けていると、セロトニン欠乏脳になります。

セロトニンは三叉神経をコントロールしているので、セロトニン欠乏脳になると三叉神経が勝手に興奮し始め、痛みを起こす物質であるCGRP放出し、脳血管を拡張させるとともに脳血管周囲に炎症を起こします。

その結果、ズキンズキンとした偏頭痛が生じるのです。

難しい説明をしてしまいましたが、簡単に言うと、

  • セロトニン不足が偏頭痛の原因となる
  • そのセロトニンはストレスや環境の変化などで分泌量が減る

ということです。

つまり、偏頭痛を治すためには、セロトニンを増やすこととストレスを溜めないことが重要です。

2.偏頭痛の特徴的な症状

頭痛持ちだけど、偏頭痛かどうかわからない方もいると思います。

偏頭痛の特徴的な症状は、

  • ズキンズキンと脈打つように痛い
  • 寝込んだりして生活に支障をきたす
  • 吐き気や嘔吐を伴う
  • 光や音、匂いに敏感になる
  • 1回の持続時間が4~72時間
  • 前兆として閃輝暗点(視界にキラキラ、チカチカした光)が出現することがある

などです。

特に、吐き気や嘔吐を伴い、生活に支障が出るような頭痛は、偏頭痛の特徴的な症状です。

偏頭痛の頻度は、人によって違いがあります。

年に数回の人もいれば、週に何日も痛む人もいます。

環境や不規則な生活習慣、頭痛薬の飲み過ぎにより、慢性的な偏頭痛になってしまう場合もあります。

月に15日以上、3ヵ月を超えて起こる偏頭痛は、慢性的な状態です。

3.偏頭痛で薬を飲み続けるとどうなる?

3.偏頭痛で薬を飲み続けるとどうなる?

最近、薬の効きが悪くなったと感じることはありませんか?

頭痛薬の飲み過ぎによる頭痛というものがあり、頭痛薬を飲み続けている人の3割は、薬を止めることで改善すると言われています。

  1. 頭痛が月に15日以上ある
  2. 頭痛薬を月に10回以上飲んでいる
  3. 頭痛薬が効かなくなっている
  4. 起床時にも頭痛がある
  5. 薬を飲んでも頭痛が強くなる

これらに当てはまる場合は、薬を飲み続けることで慢性的な頭痛になるだけでなく、薬による頭痛に発展して治らなくなります。

頭痛に対する不安感もあるとは思いますが、一日も早く止めるべきです。

4.偏頭痛の治し方

4-1.セロトニンを増やして偏頭痛を治す生活習慣

まずは1日の始まり。

太陽の光を浴びるようにしましょう。

カーテンを開けて部屋に光を取り込むだけでも効果的です。

30分ほど太陽の光を浴びるだけで、セロトニンの分泌が夕方まで続き、夜には睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が活性化されます。

セロトニンの分泌が不十分だと、メラトニンが作られないので、寝つきが悪くなります。

睡眠不足は偏頭痛の要因になるので、規則正しい生活を心がけることが大切です。

次にリズム運動が効果的です。

ウォーキング、ジョギング、スクワット、自転車、水泳、腹式呼吸、食事の咀嚼運動などがリズム運動になります。

例えば、毎朝30分ウォーキングするのがおすすめです。

朝日を感じながらリズムよく歩きましょう。

朝、時間がとれない場合は、通勤時に集中して歩くだけでも効果があるといわれています。

セロトニンの分泌を目的としたウォーキングなので、夜ではなく朝行いましょう。

最後は、食事からセロトニンを増やす方法です。

セロトニンの原料はアミノ酸なので、たんぱく質の摂取が基本で、トリプトファンが含まれる食べ物が重要です。

和食なら豆腐、納豆、味噌などの大豆食品、チーズやヨーグルトなどの乳製品、バナナに多く含まれています。

セロトニンが不足すると、

  • ストレスの影響を受けやすくなる
  • 体が緊張して筋肉がこわばり、姿勢が悪くなる
  • 体が疲れやすくなる
  • 睡眠障害が現れる

などの影響が出てしまいます。

セロトニンは、心の安定に深く作用します。

セロトニンの増やすことは、メンタルを安定させ、自律神経を整える上で大切なことです。

4-2.ツボを使った偏頭痛の治し方

4-2-1.合谷(ごうこく)

4-2-1.合谷(ごうこく)

合谷は、偏頭痛だけでなく、肩こり、歯痛、便秘など体全体の症状に対して効果的な手にあるツボです。

症状に対して守備範囲が広く、万能のツボともいわれているので、何かあれば合谷を押すと良いです。

手の甲側を上にした状態で、親指と人差し指の指が交差した場所から、人差し指側へ押していき、痛みを感じるくぼみが合谷です。

親指での指圧やお灸をすると効果的です。

4-2-2.百会(ひゃくえ)

4-2-2.百会(ひゃくえ)

百会は、偏頭痛、不眠、めまい、耳鳴り、精神的なストレスなどに効果的な頭にあるツボです。

頭の中心のライン上で、左右の耳を結んだ交わる部分(頭のてっぺん)が百会です。

人差し指と中指で指圧すると効果的です。

4-2-3.攅竹(さんちく)

4-2-3.攅竹(さんちく)

攅竹は、左右の眉の内側のくぼみ部分にあるツボです。

母指と人差し指で左右同時に指圧します。

偏頭痛の他、眼精疲労、ドライアイ、目の奥にズシーンくる頭痛などに効果的です。

ツボを指で押す場合は、痛気持ちいい強さで3~5秒間ゆっくり持続的に圧迫します。

これを5回程度繰り返してください。

強すぎる刺激は、筋肉が緊張して逆効果になるので、痛気持ちいい強さで指圧をすることが重要です。

4-3.ストレッチによる偏頭痛の治し方

凝り固まった首周りの筋肉を伸ばし、血流を良くすることは偏頭痛を治す上で重要です。

偏頭痛が出ているときにするのではなく、出ていないときに行います。

4-3.ストレッチによる偏頭痛の治し方

1.椅子に座って背筋を伸ばし、両手を頭の後ろで組みます。

4-3.ストレッチによる偏頭痛の治し方

2.両手で頭を押して首を前に倒し、首の後ろを20秒伸ばします。

猫背にならないように、3セット行います。

4-3.ストレッチによる偏頭痛の治し方

1.椅子に座って右手で左の側頭部を押さえてゆっくり右斜め前に倒し、左首すじを20秒伸ばします。

2.反対側も同じように行います。

上体が左右にぶれないように、3セット行います。

5.偏頭痛の改善には上記の治し方+鍼治療がおすすめ

5.偏頭痛の改善には上記の治し方+鍼治療がおすすめ

偏頭痛の治し方で説明したように、セロトニンを増やすことが偏頭痛の改善には重要です。

ただ、根本的に治すには、セルフケアだけでは難しいのも事実です。

そこでおすすめなのが、「鍼治療」です。

鍼治療は、本来持っている自然治癒力を活性化し免疫力を高めることができます。

鍼治療の刺激が脳内でのセロトニンの分泌を促し、自律神経を整えることが実証されています。(論文:鍼灸の作用機序から神経内科領域の可能性を探る

以下、当院の鍼治療で偏頭痛が改善した症例です。

6.まとめ

いかがでしたか?

薬に頼らない偏頭痛の治し方を解説いたしました。

薬を飲み続けると慢性的な頭痛になるだけでなく、薬による頭痛に発展して治らなくなります。

一日でも早く薬を絶ち、自然な方法で治すことをおすすめします。

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