突発性難聴の治療期間は?治療薬や治療方法を解説

突発性難聴の治療期間は?治療薬や治療方法を解説
  • 突発性難聴はどれくらいの治療期間が必要なの?
  • どんな治療薬や治療方法があるの?

このような悩みを抱えていませんか?

突発性難聴は突然起こる原因不明の聴力障害で、特に片耳に発症することが多く、放置すると回復が難しくなるため早急な治療が必要です。

この記事では、突発性難聴の治療期間、治療薬と治療方法について詳しく解説しています。

是非、参考にしてみてください。

1.突発性難聴の治療期間

1.突発性難聴の治療期間

突発性難聴の治療期間は、発症時の重症度や治療の開始時期によって異なります。

治療開始のタイミングが早いほど、聴力回復の見込みが高いとされています。

発症から1〜2週間以内に治療を開始することが重要であり、通常この期間に治療が行われると改善率が高まります。

治療期間としては、一般的に2〜4週間程度です。

発症から1ヶ月以上経過しても効果が見られない場合は、聴力回復の可能性が低くなるため、症状の管理と生活の質の向上に重点を置く治療にシフトしていきます。

治療の効果が見られない場合でも、補聴器の導入やめまいリハビリなど、症状に応じた長期的なサポートが行われます。

2.突発性難聴の治療薬

2.突発性難聴の治療薬

突発性難聴の治療に用いられる薬は、内耳の血流改善や炎症の抑制を目的としており、主に以下のようなものがあります。

2-1.ステロイド薬

ステロイドは、内耳の炎症を抑え、聴力回復を促すことを目的としており、突発性難聴において最も有効とされる薬です。

軽度〜中等度の症状に対しては内服、重症の場合やより迅速な効果を期待する場合には、点滴での投与が行われます。

その他、ステロイドを直接耳に注入する方法(鼓室内注入)があり、副作用を抑えつつ内耳に効率よく届くため、改善が難しい症状やステロイド内服が困難な場合に行われることもあります。

ステロイド薬の副作用として、長期投与や過剰な投与により血糖値の上昇、免疫低下、骨粗鬆症などが起こる可能性があるため、短期間での使用となります。

2-2.血流改善薬

血流改善薬は、内耳の血流を改善し、聴力の回復を助けるために使用されます。

内耳の循環が悪化している可能性がある場合に効果が期待されます。

プロスタグランジン製剤(オルガラン®など)や抗凝固薬(イノバロン®、リボフラビン)などを内服や点滴による投与が行われることが多いです。

2-3.ビタミン剤

ビタミンB12やビタミンB1は神経の保護や修復を助けるため、単独で効果があるわけではありませんが補助的に使用されます。

メチコバール®(ビタミンB12)、チアミン(ビタミンB1)を内服や注射で投与することが一般的です。

2-4.高圧酸素療法

薬ではないが補助的な治療として、酸素濃度の高い環境で内耳の酸素供給を増やし、聴力の回復を促す高圧酸素療法があります。

専用の高圧酸素カプセルまたは治療室に入ることで酸素濃度を高めます。

2-5.その他の補助薬

めまいや耳鳴りがある場合、抗めまい薬や抗不安薬が処方されることがあります。

これにより、症状が緩和され生活の質が向上することがあります。

3.突発性難聴の治療方法

3.突発性難聴の治療方法

突発性難聴の治療方法は、段階的に進められ、発症からの時間や治療効果に応じて変更されることがあります。

以下に一般的な突発性難聴の治療の流れを時系列で説明します。

3-1.発症直後(0〜2週間以内)

  • 即時診断と治療…突発性難聴の疑いがある場合は、すぐに耳鼻科で聴力検査(純音聴力検査、語音聴力検査など)を受け、突発性難聴と診断されたらすぐに治療が開始される。
  • ステロイド治療…内服または点滴でのステロイド投与が開始される。
  • 血流改善薬の併用…耳の血流を改善するため、プロスタグランジン製剤などの血流改善薬が併用されることがある。

3-2.治療中期(発症後1〜4週間)

  • 経過観察…治療開始後1〜2週間ごとに聴力の回復具合を確認するため、聴力検査を行う。
  • 追加治療…聴力が十分に回復しない場合は、ステロイド治療の延長や高圧酸素療法を行う。

3-3.長期的な対策(発症後1ヶ月以降)

  • 治療終了の判断…1ヶ月以上経過し聴力回復の見込みが低い場合、ステロイド療法や薬物治療は終了し、次のサポートに移行する。
  • 補聴器の導入…聴力が戻らない場合は、日常生活の利便性を改善するために補聴器の使用を検討。片耳に聴力低下が残る場合は、クロス補聴器が役立つこともある。
  • めまいリハビリ…めまいやバランスの問題が残る場合、理学療法士によるバランス練習などのリハビリを行う。

3-4.長期的なフォローアップ(発症後3ヶ月以降)

  • 聴力・めまいの経過観察…数ヶ月に1度のペースで聴力検査やめまいの経過観察を行い、症状の悪化を防ぐ。
  • 心理的サポートと生活支援…聴力低下が固定された場合、生活における不便さや心理的ストレスを軽減するため、サポートグループやカウンセリングを検討する。

病院以外での治療方法として、鍼治療があります。

当院では突発性難聴の早期改善に向けて、鍼治療を行っています。

病院での治療だけでは回復が遅いと感じる場合は、鍼治療を並行して行い、鍼治療も病院での治療と同様に、発症して早期に治療を開始した方が効果的です。

4.まとめ

いかがでしたか?

突発性難聴の治療期間は、一般的に2〜4週間程度です。

突発性難聴は、迅速な治療が聴力回復の鍵であり、早期のステロイド療法が最も効果的とされています。

数ヶ月を過ぎても回復が見込めない場合は、補聴器の導入やリハビリによるサポートが生活の質を向上させるための重要な選択肢です。

また、治療の経過観察を継続し、医師と相談しながら生活改善や心理的サポートを受けることが推奨されます。

突発性難聴の治療においては、早期発見・早期治療が重要ですので、症状が現れたらすぐに耳鼻科での受診を心がけましょう。

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