突発性難聴が治るまでの期間はどれくらい?治療継続の目安とは

突発性難聴が治るまでの期間はどれくらい?治療継続の目安とは
  • 突発性難聴はどのくらいで治る?
  • 実際は1ヵ月程度と言われているけど、それ以上治療しても治らないの?
  • このままいつまで治療を続けていけばいい?

このような悩みを抱えていませんか?

突発性難聴は、その名の通り突然発症する感音性難聴の一種であり、通常片耳のみに起こります。

発症後の初期段階で適切な治療が行われることが回復の鍵とされていますが、すべての方が早期に治癒するわけではなく、回復期間や予後には個人差があります。

一般的には1ヵ月治療して症状が残れば治るのは難しいと言われていますが、実際はどうなのか疑問に思われる方もいると思います。

この記事では、突発性難聴が治るまでの期間や治療継続の目安について、最新の研究や論文を元に解説しています。

是非、参考にしてみてください。

1.突発性難聴の特徴と診断基準

1.突発性難聴の特徴と診断基準

突発性難聴は、通常数時間から数日の間に急速に聴力が低下し、めまいや耳鳴りを伴うことが多い疾患です。

日本耳科学会や米国耳鼻咽喉科学会による診断基準では、「72時間以内に30デシベル以上の聴力低下」が確認されることが診断の指標となります。

しかし、発症の原因は特定されておらず、ウイルス感染や内耳循環障害、免疫異常などが関与していると考えられています。

特に生活習慣の乱れ、ストレス、睡眠不足などが突発性難聴の発症のきっかけになっている場合が多いです。

2.突発性難聴の一般的な治療法

2.突発性難聴の一般的な治療法

突発性難聴の治療には、以下の方法が一般的に採用されます。

これらの治療法は、発症から1~2週間以内に開始することが望ましく、早期治療が予後に大きく左右します。

  • ステロイド療法…発症後早期にステロイド投与を行うことで、聴力回復を促進する。内服薬や点滴による投与が一般的で、難治例には鼓室内投与が行われることもある。
  • 高気圧酸素療法…内耳への酸素供給を増やすために行われる治療法で、特に早期の回復が見込まれる。
  • 血液流動性改善薬…血流を改善するために循環改善薬や抗凝固薬の投与が行われることがある。

3.突発性難聴が治るまでの期間について

3.突発性難聴が治るまでの期間について

一般的な突発性難聴が治るまでの期間は、早期に治療を受けた場合(発症から1~2週間以内と定義)で1ヵ月程度といわれています。

日本耳鼻咽喉科学会が発表したデータによれば、早期に治療開始が行われた場合、約3割~5割の方が発症から1ヵ月以内に完全に回復するとされています。

しかし、全ての人が1ヵ月で回復するわけではなく、回復の有無や程度はその人の体質や難聴の重症度、治療方法、発症後の経過などに依存します。

3-1.継続的な治療と回復の可能性

1ヵ月を超えても完全には治癒しないケースも少なくなく、その場合でもさらに数ヵ月間、徐々に聴力が改善する可能性があります。

いくつかの研究によると、発症から3~6ヵ月までに一部の患者で聴力が改善することが確認されています。

1ヵ月の治療で治らなかったからといって、症状が固定されるわけではありません。

3ヵ月、長くても6ヵ月間は治療を継続することをおすすめします。

当院は突発性難聴に対して鍼治療を行っています。

今日までの臨床経験を元にいえば、3~6ヵ月で少しずつ改善していった例がいくつかあります。

完全治癒は難しくても可能性のある限り治療して、少しでも良い状態にもっていくことを心がけましょう。

病院では諦めかけている状態でも鍼治療という選択肢があることを知ってもらえると幸いです。

3-2.長期的な観察と諦めの時期

一方で、発症から6ヵ月以上経過しても改善が見られない場合は、難聴が恒久的なものになる可能性が高いとされています。

つまり、症状固定です。

実際、多くの耳鼻咽喉科専門医は、発症後6ヵ月を治療の一つの区切りとし、改善の見込みが少ない場合は補聴器や人工内耳などの支援デバイスの導入を検討することを推奨しています。

4.回復期間に関するエビデンスと研究

4.回復期間に関するエビデンスと研究

近年の研究から、突発性難聴の回復に関するデータは以下の通りです。

4-1.早期回復例

  • 発症から2週間以内の治療…最も回復率が高いとされ、完全回復または部分的な回復が見られる割合が増加する。
  • 発症から1ヵ月までの回復率…1ヵ月以内に治療を受けた方の回復率は、約40%~60%と報告されている。

4-2.遅延回復例

発症から2ヵ月を超えて回復が見られるケースも一定数報告されており、特に3ヵ月は治療を続けることが推奨されています。

4-3.長期予後

発症から6ヵ月以降に改善が見られる例は稀であり、治療の効果も限定的であるとされています。

特に初期治療において効果が低いとされた場合は、6ヵ月以降の治療継続は推奨されないことが多いです。

5.治療を継続するべき期間と諦めの目安

5.治療を継続するべき期間と諦めの目安

突発性難聴の治療継続について、どのようなケースで治療を終了するかの判断は以下のようになります。

  • 3ヵ月以内…3ヵ月を目安として治療効果を観察することが重要。多くの耳鼻咽喉科医は、3ヵ月を過ぎても改善が見られない場合は、治療方針の再考を提案している。
  • 6ヵ月以降…6ヵ月以上経過しても聴力が改善しない場合は、治癒の可能性は低くなる。この段階で症状固定と診断されることが一般的で、補聴器や人工内耳の適応を検討することが推奨される。

以上のことから、治療を継続すべき期間の目安は、6ヵ月までということになります。

6.治癒が難しい場合の対策と支援方法

6.治癒が難しい場合の対策と支援方法

突発性難聴によって聴力が完全には回復しない場合は、日常生活における支援が必要となることがあります。

  • 補聴器の導入…聴力が部分的に残っている場合、補聴器の使用によって生活の質を向上させることが可能。
  • 人工内耳…聴力の低下が著しい場合、人工内耳の埋め込みが検討される。
  • リハビリテーション…聴覚リハビリテーションを通じて、日常生活でのコミュニケーションを補完する方法を学ぶ。

7.まとめ

いかがでしたか?

突発性難聴は、早期の治療が重要であり、50%の方は1ヵ月以内に治癒する可能性が高いとされています。

しかし、すべての方が完全回復するわけではなく、特に発症から3ヵ月以上経過しても改善が見られない場合は、治療の見直しや諦めの検討が必要です。

6ヵ月以降の治療継続は効果が限定的であるため、補聴器や人工内耳などの支援策も視野に入れることが推奨されます。

以上のことから、突発性難聴が治るまでの期間は、1~6ヵ月と幅があり、長くても6ヵ月まで治療を継続することが一つの目安となります。

このように、突発性難聴の治療には個別の対応が求められるため、担当医と相談し、最適な治療計画を立てることが重要です。

参考文献・論文

  1. Mandavia, R. et al. (2024)
    突発性難聴(SSNHL)の予後モデルを構築し、回復予測を支援するツールを提供している。特に初期治療が重要であり、発症後7日以内にステロイド治療を開始した患者は、完全な回復の可能性が高いとされている。予測因子として、年齢、症状の重症度、眩暈の有無などが強調されている。詳細はHearing Health & Technology MattersJAMA Network
  2. Sung Soo Kim, Jae Min Lee et al. (2024)
    突発性難聴の回復率と年齢の関係について研究しており、若年および中年層では回復率が比較的高く、高齢者では回復が困難であることが確認されている。この研究は年齢に応じた治療計画の参考となる。詳細はMDPI
  3. Espinosa-Arce et al. (2024)
    約60%の患者が治療後に聴力が改善したと報告されており、治療開始のタイミングが回復に与える影響を示唆している。また、ステロイド治療により改善した患者が多く、特に糖尿病や高血圧といった併存疾患がある場合の回復傾向についても考察されている。詳細はCureus

運営者情報

運営者情報
会社名 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」
代表者 代表取締役・院長 中石真人
経歴 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校

トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。

資格 鍼灸師・柔道整復師
創業 平成24年9月3日
所在地 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702
電話 050-1255-9166

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