- 突発性難聴の治療中にお酒を飲んでもいい?
- 日常的な飲酒は突発性難聴の要因になりやすい?
- 突発性難聴とアルコールの関係を知りたい!
このような悩みを抱えていませんか?
結論から言えば、突発性難聴の治療中はアルコールの摂取は禁止です。
この記事では、突発性難聴の治療中にお酒を飲んではいけない理由、突発性難聴とアルコールの関係について解説しています。
是非、参考にしてみてください。
1.日常的な飲酒は突発性難聴の発症に関わる
日頃からお酒を飲んでいる人は、突発性難聴になる可能性が高くなるという論文があります。
以下に簡単にまとめました。
突発性難聴の多くは原因不明と言われているが、アルコールや喫煙との関係については、はっきりしていない。
そこで、突発性難聴と飲酒、喫煙、睡眠との関係を研究した。
その結果、飲酒と7時間以下の睡眠で突発性難聴になりやすいという有意な結果となった。
喫煙についてはそこまで関係性がなかった。
結論として、アルコール摂取と睡眠時間が短いことが突発性難聴の発症に深く関わっている可能性が考えられる。
以上のことから、突発性難聴の発症に飲酒が関わること、そこに睡眠不足が加わればさらに発症しやすい状態になるということがわかります。
2.突発性難聴の治療中にお酒を飲んではいけない理由
2-1.内耳への血流が悪くなる
まず、1つ目の理由として、血流への悪影響が挙げられます。
突発性難聴の主な原因は、内耳(蝸牛)への血流障害が関与していると考えられています。
内耳は極めて繊細な組織で、酸素や栄養を運ぶ血液供給が乱れると、聴覚機能が著しく低下する可能性があります。
アルコールは血管を一時的に拡張させる作用があり、血圧が変動します。
その後、反動的に血管が収縮し、内耳の血流が不安定になります。
血流が悪化すると、酸素不足や栄養不足が起こり、内耳の回復プロセスが妨げられます。
2-2.薬剤とアルコールの相互作用
突発性難聴の治療では、主に以下の薬剤が使用されます。
- ステロイド剤(例:プレドニゾロン)…炎症を抑え、内耳の回復を促進する。
- 血流改善薬(例:イソソルビド)…内耳の循環を改善する。
- ビタミン剤…細胞の修復を補助する。
ステロイドや血流改善薬は、主に肝臓で代謝されます。
アルコールも肝臓で分解されるため、薬とアルコールの同時摂取は肝臓への負担が大幅に増加し、薬剤の代謝が妨げられる可能性が高まります。
アルコールが薬剤の吸収や効果を阻害することで、治療効果が減少し回復が遅れます。
つまり、必要以上に肝臓への負担がかかるだけでなく、薬の効果も上がらないということです。
また、ステロイド剤の副作用(消化器症状、血糖値上昇、免疫力低下など)がアルコールの影響で増強される場合があります。
2-3.神経細胞への影響
アルコールは神経毒性があり、中枢神経系や末梢神経系に悪影響を及ぼします。
特に突発性難聴では、内耳の有毛細胞や聴神経がダメージを受けているため、アルコール摂取によるさらなる障害が懸念されます。
ちなみに有毛細胞は再生しないので、アルコール摂取でさらに回復を阻害しないようにする必要があります。
アルコールは一時的にリラックス効果をもたらしますが、長期的にはストレスホルモン(コルチゾール)を増加させ、免疫機能や身体の自然治癒力を低下させます。
さらに睡眠の質が低下し、身体の回復が遅れることやストレス管理が不十分になることで、内耳の回復がさらに遅延する可能性があります。
3.まとめ
いかがでしたか?
突発性難聴とアルコールの関係について解説しました。
アルコールが突発性難聴の発症に関わること、治療中は飲酒は禁止であることが分かったと思います。
しっかり回復してから飲み始めるようにしましょう。
参考文献・論文
・Sudden Sensorineural Hearing Loss and Risk Factors
・Alcohol and Hearing Loss
・Hearing Health and Lifestyle Choices
・Alcohol Consumption and Auditory Threshold
・突発性難聴に関連する総説
運営者情報
会社名 | 株式会社HARI51「なかいし鍼灸院」 |
代表者 | 代表取締役・院長 中石真人 |
経歴 | 高陽東高校→明治鍼灸大学→朝日医療専門学校
トリガーポイント・ファシアリリース専門鍼灸院として、症状の改善はもちろん、自分の健康を自分の力でコントロールできる人を一人でも多く増やすことを理念に掲げ、日々施術にあたっている。 |
資格 | 鍼灸師・柔道整復師 |
創業 | 平成24年9月3日 |
所在地 | 広島市中区上八丁堀4-28松田ハイツ702 |
電話 | 050-1255-9166 |
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