【症例】マッサージ後から続くめまい 70代女性

主訴

  • 首が凝るので日ごろからよくマッサージに行っていた。
  • 3ヵ月前に首を強く揉まれて、それ以来体調が悪く、特にめまいがひどい。
  • 整形外科では手術の必要はないが、ヘルニアと狭窄症と診断され首の牽引をしているが効果がない。
  • 大昔に鍼で良くなったのを思い出し、当院へ来院。

症状

日によって違うがめまいにより平衡感覚がつかめない。

首の動きに問題はないが、前傾姿勢が辛い。

後頭部から首すじ、背中にかけて後ろに引っ張られる違和感がある。

湿布を張ると悪化する。

トリガーポイント鍼療法

  • トリガーポイント鍼療法
  • トリガーポイント鍼療法

施術部位

僧帽筋、肩甲挙筋、頭半棘筋、胸鎖乳突筋、頚板状筋、菱形筋、脊柱起立筋など。

触診しただけで後頭部から肩に繋がる筋肉である頭半棘筋がガチガチに緊張しており、エコー検査でも全体的な筋膜の癒着が確認できました。

たまにマッサージや整体で首を捻った後から痛みやその他の症状が現れてなかなかとれない相談があります。

その多くは首の筋肉を傷めており、そこから筋膜の繋がりで全体的な緊張となり様々な症状を引き起こします。

今回のケースもそのうちの1つで改善に時間がかかると説明し、トリガーポイント鍼療法を行いました。

症状経過

1回目:細い鍼で響かせる。

2回目:現状維持。

3回目:頭を押さえつけられている感じの痛みが減った。

4回目:周りの知人に表情が明るくなったと言われた。

5回目:冷えると良くない。めまいの体操を始めた。

6回目:1週間調子が良かった。

7回目:1日だけ治ったと思える日があった。

8回目:全体的に良くなっていて、引っ張られる感じがなくなった。ただ押される感覚に変わった。

9回目:2日間良い日が続いた。

10回目:調子が良い方だった。

11回目:寒くなると引っ張られる感覚が出てくる。

12回目:起床後20分は良いが、いろいろしていると首が前に傾いてくる。

13回目:昨日は良かった。日によってかなり差がある。

14回目:最近は首の痛みを感じる。

15回目:後頭部からの引っ張られる感じがない。

16回目:足がもつれる感覚がする。

17回目:首の痛みがなくなり、足がもつれる感覚のみとなる。

18~22回目:現状維持。

23回目:嘘のように調子が良い。

24~33回目:定期的なメンテナンスを継続中。その間、多少のめまいはあるものの、全体的な体の緊張がなくなり症状も安定している。

まとめ

マッサージで強く揉まれたことによるめまい後遺症の症例でした。

一度首を傷めると、古傷のようになってなかなか治りません。

同じような症状でお悩みの方は、ご連絡ください。

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