【症例】左股関節の外側付け根の痛み 40代女性

主訴

  • しばらく歩いたり、立っていると左股関節の外側の付け根が痛んでくる。
  • 痛みが出た後、しゃがんだり座ったりすると痛みは和らいでくる。
  • 10日前から症状が出ている。
  • 考えられる原因は、フローリングに体育座りをよくしていることかもとのこと。
  • 痛みが出る数日前に重い物を持ち、痛みが出てから寒い場所にいることがあり、冷えが症状を悪化させた可能性もあるとのこと。

症状

・スーパーで買い物をしている間でも痛くなる。

・左の股関節の骨の出っ張り(大腿骨大転子)の後方から大腿部まで痛みと違和感あり。

・長時間立っていると痛みが増す。

・股関節の可動域制限はなし。

・股関節を動かしても痛みはなし。

トリガーポイント鍼療法

左中殿筋からのMPSと判断し、トリガーポイント鍼治療を行いました。

中殿筋トリガーポイント

中殿筋は、股関節の外側の骨の出っ張り(大転子)に付いています。

坐骨神経痛のような症状や股関節の痛みなどに中殿筋トリガーポイントが関与します。

1回目:エコーで中殿筋を確認しながら刺鍼。同時に大殿筋付着部の仙骨外縁も置鍼。

2回目:大殿筋と中殿筋に対して、前回よりも本数多めに置鍼。

3回目:だいぶましになった。立っていると足首の前まで違和感が出ることあり。お尻を叩きたくなる感じ。

4回目:楽になった。朝方が辛い。その後馴染んでくると楽になる。台所に立っている時間が辛い。(15分くらい)左前脛骨筋2本追加。昔からふくらはぎと脛が同時につることがある。

5回目:初回の辛さが10なら今は3くらい。朝の台所のみ痛い。

6回目:朝起きたとき少し痛い程度。一旦終了。

まとめ

週一で通院していただきました。

冬場の症状でしたので、冷えも少し関係していたとは思いますが、治療によって改善しました。

症状の特徴として、朝方、長時間立位で痛いということで、一番負担のかかっているお尻の筋肉(中殿筋)に原因がありました。

中殿筋のトリガーポイントは、お尻だけでなく足の方まで症状を出してしまいます。

早めの対処で楽になりますので、坐骨神経痛のような症状はお早めにご相談ください。

なかいし鍼灸院