【症例】長時間の座位やアルコールによって悪化する肛門周囲の痛み、慢性前立腺炎 30代男性

主訴

  • 1年前に肛門周囲に違和感があり、その後痛みに変わり慢性前立腺炎と診断された。
  • 漢方と前立腺の薬を飲むとよく効く。
  • 現在泌尿器科で痛風の数値が悪いという認識で前立腺炎の薬を飲んでいるだけなので、ちゃんと治したいとのことで当院へ来院。

症状

以前は、会陰部や恥骨にも痛みがあったが今は肛門だけになっている。

アルコールを飲んだ次の日に悪化しやすい。

薬が効いている状態では常に違和感があり、飲み忘れたら痛みとなる。

チクチク、ヒリヒリする痛み。

座位時は圧迫感がある。

トリガーポイント鍼療法

トリガーポイント鍼療法

施術部位

多裂筋、大殿筋、中殿筋、梨状筋、仙結節靭帯、陰部神経、ハムストなど。

アルコールだけでなく、長時間の座位での作業も原因の一つとして考えられるとのことでした。

触診とエコー検査の結果、仙結節靭帯の硬さが際立っており、その奥にある陰部神経に影響を与えている可能性がありました。

持続的な座位による仙結節靭帯の圧迫を取り除くことで、陰部神経への刺激量が減ります。

その結果、前立腺炎の症状が改善すると考えられました。

そのために、お尻の筋肉、仙結節靭帯、陰部神経へのトリガーポイント鍼療法を行いました。

症状経過

1回目:しっかり響かせる。

2回目:調子が良い感じがする。

3回目:昨日が痛かったが、その他の日は良かった。

4回目:座位時の圧迫感が小さくなっている。

5回目:鍼治療3日間の調子が良く、その後少しずつ戻ってくる感じ。

6回目:現状維持。

7回目:アルコールを飲んだ後の痛みが和らいでいる。

8回目:良くなってきている。

9回目:楽になってきて、少しの違和感と痛みが交互にあるレベルまで回復した。

10回目:今までで一番調子が良い。

11.12回目:調子が良い。

13回目:若干の違和感のみとなる。現在継続中。

まとめ

仙結節靭帯の硬さが和らいでいくたびに症状が改善していきました。

まだ完全に良くなっているわけではありませんが、初回に比べ違和感のみとなりました。

同じような症状でお悩みの方は、ご連絡ください。

なかいし鍼灸院