- 朝起きられない!
- 学校を休みがちになっていて、このままでは進学できない!
- 怠けていると勘違いされて辛い!
このような悩みを抱えていませんか?
当院は、広島市中区上八丁堀にある起立性調節障害の施術をしている鍼灸院です。
起立性調節障害が鍼治療で良くなることをご存知でしょうか?
鍼治療は、起立性調節障害の原因となる自律神経の働きを促進し、免疫力や自然治癒力を高めることで症状を改善します。
このページでは、当院の起立性調節障害に対する鍼治療について解説しています。
是非、参考にしてみてください。
起立性調節障害とは
起立性調節障害とは、自律神経(交感神経と副交感神経)の働きのバランスが崩れることで、朝起きるのが困難、立ちくらみ、動悸、頭痛、倦怠感などの症状が現れる病気です。
立ち上がったときに急激に血圧が低下して症状が現れますが、特に体内の血液の流れが大きく変動する起床時に症状が現れます。
通常は立ち上がるときに自動的に交感神経が活性化され、末梢の血管を収縮させて心臓や脳への血流を保っています。
しかし起立性調節障害は、この交感神経の自動的な活動が乏しいため、症状が出てしまいます。
起立性調節障害は、小学生5.6年から中学生にかけて多くみられ、特に13歳頃が最も発症しやすいです。
ちょうど思春期の時期と重なり、心や体の機能が変化していくため、交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなります。
発症して2.3年後には約8割が回復すると言われていますが、残りの2割は大人になっても症状が残る場合もあります。
この病気の問題点は、学校に行けなくなり、進学など進路が制限されることです。
心だけの問題ではなく、身体的な問題でもあることをしっかり理解することが大切です。
本人が頑張ればなんとかなる病気ではありませんので、周囲の方の理解も治していく上で重要です。
起立性調節障害の原因
- 自律神経機能の異常
- 学校や家庭でのストレス(ストレスを受けやすい、真面目なタイプ)
- 生活習慣の乱れ(食事、運動、睡眠)
- 体質や遺伝(約半数にあたる)
- 水分不足(貧血や脱水)
- 筋力の低下(特にふくらはぎの筋肉が重要)
起立性調節障害の一番の原因は、自律神経のバランスが崩れることです。
自律神経の乱れを引き起こす原因として、上記のようなストレスや生活習慣の乱れの要素を多く持っている人に発症します。
また、朝が苦手、立ちくらみがするなど、元々自律神経の働きが弱い体質の人も発症しやすいです。
起立性調節障害の症状
- 朝に起きられない
- 立ちくらみ
- 全身倦怠感
- 食欲不振
- 立っていると気分が悪くなる
- 動悸や息切れ
- 失神発作
- 頭痛
- 夜寝つけない
- イライラや集中力の低下
- 乗り物酔い
- 顔色が悪い
上記のように多くの症状が現れます。
特徴として、症状の一日の変動が大きいです。
朝は交感神経が活性化しないため、体を動かすことができず、起き上がることができません。
そのため午前中は症状が重く、立ち上がるとめまいやふらつきが強く生じて、学校に行けなくなります。
午後になると、時間の経過とともに副交感神経が抑制され交感神経が活性化してくることで、脳血流が増加するため症状が改善していきます。
その結果、夜元気になることで逆に不眠症状が現れて、その影響で翌朝起きられなくなり悪循環に陥ります。
起立性調節障害の治し方
起立性調節障害は、薬を使わず治していくのが基本です。
ここでは、自分でできる治し方を解説します。
朝に明るい光を浴びることで体内時計をリセットする
朝に明るい光を浴びることで、脳内でセロトニンの分泌が増えると同時に、体内時計が整い副交感神経から交感神経が優位になっていくように調節することができます。
セロトニンの分泌が増えると、夜には睡眠ホルモンであるメラトニンがしっかり分泌されます。
セロトニンはメラトニンの原料になるので、セロトニンが活性化されることで、夜のメラトニンの分泌が増えて質の高い睡眠が得られます。
食事の改善で腸内環境を整える
食事の基本は、3食決まった時間に摂ることで、生活リズムを作ります。
そして、塩分を摂ることで血圧を下げにくくします。
また、最近注目されているのが腸内環境です。
腸内環境を整えることは、セロトニンの分泌を促します。
セロトニンは約95%が腸壁で作られていて、残りの数%は脳内で作られています。
腸と脳は自律神経を経由して密接に繋がっているため、腸内環境が悪化すると脳内でのセロトニンの分泌が減ります。
つまり、腸内環境を良くすることがセロトニンを分泌させ、自律神経を整えるために重要となります。
腸内環境を整えるためには、善玉菌の数を増やすことが大切です。
善玉菌は、発酵食品とエサとなる食物繊維を食べることで増やすことができます。
また、セロトニンを増やす食べ物は、必須アミノ酸であるトリプトファンが豊富な食材がおすすめです。
トリプトファンは、豆腐、納豆、味噌、醤油などの大豆食品、チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品、米、トウモロコシなどの穀類などに多く含まれています。
肉や魚にもトリプトファンが多く含まれていますが、動物性たんぱく質は吸収が悪いため、炭水化物(穀類、芋類、果物)とビタミンB6(鮭、サバ、さんま、鶏むね肉)を一緒に摂りましょう。
そして、食事中は意識してよく噛んで食べる咀嚼リズムがセロトニン分泌には大切です。
食べ物から摂ったトリプトファンは、日中はセロトニンとなり夜はメラトニンに変化します。
このサイクルは体内時計と大きく関わるので、腸内環境を整えて良質な睡眠を得ることができると、起立性調節障害の改善に繋がります。
光と食事はセットで必ず行うようにしましょう。
その他、余裕があれば適度な運動(ウォーキング)や1日2ℓの水分をこまめに摂りましょう。
起立性調節障害を治していくためには、「病気である」と親や先生など大人が理解することが必要です。
怠けているように見えますが、実際は体がしんどいから学校に行けないのであって、決して学校に行きたくないから具合が悪くなるのではありません。
その辛さを一緒に理解することで、子どもへの接し方も変わってきます。
まずは、起床のサポートとして、決まった時間にカーテンをあけ、優しく声かけをしましょう。
起立性調節障害に対する鍼治療
鍼治療は、本来持っている自然治癒力を活性化し免疫力を高めることで、自律神経を整えることができます。
鍼治療の刺激が脳内でのセロトニンの分泌を促し、自律神経を整えることが実証されています。(論文:鍼灸の作用機序から神経内科領域の可能性を探る)
当院の鍼治療は、トリガーポイント療法をベースに治療していきます。
トリガーポイントへの鍼刺激が交感神経の緊張状態を抑え、副交感神経の働きを改善することがわかっています。
当院では、トリガーポイントを今までの経験則から探し出すだけではなく、超音波エコーを使ってより確実に場所を特定していきます。
近年の研究により、トリガーポイントは、筋膜や腱、靭帯など軟部組織(ファシア)にできることが解明されました。
起立性調節障害の場合は、筋膜にトリガーポイントができます。
筋膜は、全身を包むタイツのようなもので、長時間ストレスがかかり続けると、筋膜が縮こまり筋膜同士の癒着が起こって、全身を締め付けてしまいます。
自律神経が乱れると、気持ちは休もうと思っても体の緊張が抜けない状態は、この筋膜の癒着が起こっている証拠です。
横に伸びる白い線が筋膜です。
より白く濃く写る部分は、筋膜の癒着が起こっていることを意味します。
つまり、トリガーポイントとは筋膜の癒着です。
筋膜の癒着=トリガーポイントを解消することで、自律神経の活動を正常に戻すことができます。
当院の鍼治療は、トリガーポイントに直接アプローチすることで、筋膜の癒着が取れて柔軟性が良くなり、起立性調節障害が改善します。
以下、当院での起立性調節障害の鍼灸症例です。
参考にしてみてください。
【症例】授業中の眠気、吐き気、頭痛、立ちくらみ、動悸などの自律神経症状と起立性調節障害 10代女性
起立性調節障害は、数回の施術で改善するものではなく、回数を重ねるごとに少しずつ良くなるものです。
通院目安として、最短で半年、症状の重い方は1年以上かかることもあります。
通院初期は、週1.2回、その後改善に伴い2週間に1回、月1回と通院間隔をあけていくのが基本的なペースとなります。
お電話ありがとうございます、
なかいし鍼灸院でございます。