腱鞘炎・ばね指改善(下)

腱鞘炎・ばね指に対するトリガーポイント療法

トリガーポイントとは?

トリガーポイント

トリガーポイントとは、「痛みの引き金になる点」という意味です。

銃の引き金を引くと弾が遠くに飛んでいくのと同じように、トリガーポイントが引き金になり遠くの場所に痛みを飛ばします。

その遠くの場所に感じる痛みを「関連痛」といいます。

トリガーポイントと関連痛

痛みの発生場所、つまり「痛みの原因」がトリガーポイントであり、痛みを感じる場所、つまり「症状」が関連痛です。

痛い場所と痛みの原因が一致しないということです。

腱鞘炎・ばね指では、痛みを感じている場所が関連痛であり、トリガーポイントは他の場所にあります。

腱鞘炎・ばね指のトリガーポイント

腱鞘炎とばね指のトリガーポイントのほとんどが、痛みのある腱自体にあります。

しかし、慢性的に痛んでいる場合は、他の場所にトリガーポイントがあることも少なくありません。

前腕伸筋トリガーポイント

(✖:トリガーポイント :関連痛)

✖がトリガーポイントで赤く記されている場所が実際に痛みを感じている場所になります。

 

手の甲側の腱鞘炎のトリガーポイントです。

一般的に腱鞘炎のトリガーポイントは、手の使い過ぎが原因のため、肘から指までの筋肉や腱自体にトリガーポイントができます。

前腕屈筋トリガーポイント

(✖:トリガーポイント :関連痛)

手のひら側の腱鞘炎のトリガーポイントです。

手の甲側のトリガーポイントと同様に指の使い過ぎにより、トリガーポイントができます。

斜角筋トリガーポイント

(✖:トリガーポイント :関連痛)

手首からかけ離れた場所にトリガーポイントがある場合もあります。

手首のトリガーポイント施術で改善がみられない場合は、首のトリガーポイントを探します。

この図を見ると、首のトリガーポイントが指先まで痛みを飛ばしているがわかると思います。

トリガーポイントの特徴は、遠くの場所に痛みを飛ばすことです。

手首や指を治療しても改善がみられない場合は、肩周りを治療すると症状が和らぐ可能性が高いです。

腱鞘炎の治療+肩こりの治療も同時に行うと効果的です。

特に女性の方は、肩こりやホルモンの関係で腱鞘炎になっていることが多く、その場合は、手首のトリガーポイントよりも首や肩周りのトリガーポイントを治療した方が良いです。

トリガーポイントをエコーで確認

当院では、トリガーポイントを今までの経験則から探し出すだけではなく、超音波エコーを使って実際に目視することで、確実に痛みの場所を特定します。

近年の研究により、トリガーポイントは、筋膜、腱や靭帯など軟部組織(ファシア)にできることが解明されました。

筋膜の癒着

横に伸びる白い線が筋膜です。

右の方はその筋膜が白く太く写っています。

白く太く写る部分は、筋膜の癒着が起こっており、この部分がトリガーポイントです。

エコーで観察すると、トリガーポイント=筋膜の癒着であることがわかります。

筋膜とは?

筋膜とは、筋肉を包んでいる膜のことで、筋肉の中まで入り込んでいます。

筋膜はボディスーツのように全身に張りめぐらされていて、「第二の骨格」ともいわれる重要なものです。

筋膜は、外からの力を抵抗なく受け止めて形を変えることができます。

例えば、イスに座ったときのお尻の変形や猫背状態、肥満となり脂肪が増えたときなど、その体の状態に合わせて形を変えることができる立派な膜です。

また、強く引っ張られたときには、その力に耐えることもできます。

それは、筋膜がコラーゲンとエラスチンでできていて、弾力性に富んでいるからです。

コラーゲンとエラスチンがお互いに協力して、体の緊張をコントロールしているということです。

なぜトリガーポイント(筋膜の癒着)ができる?

悪い姿勢や繰り返し動作を長く続けると、体の一部分に負担がかかり、筋膜が自由に伸び縮みできなくなってしまいます。

自分の皮膚を手で摘まむと、しわができると思います。

このしわの状態が、よじれてしまった筋膜にも起こります。

これを筋膜の癒着といいます。(健康体でも筋膜の癒着はあります。)

筋膜の癒着状態が続くと、包まれている筋肉の動きも悪くなり、凝りや痛みが現れます。

トリガーポイントができあがった状態です。

トリガーポイント鍼療法は筋膜に直接アプローチできる

当院は、広島鍼灸業界で初めての導入となる、超音波エコーを用いて、筋肉や筋膜の状態、トリガーポイントの位置を確認し確実な施術を行っております。

最も悪くなっている部分に鍼を当てることで、筋膜の癒着が少しずつ取れていき、筋肉の柔軟性が良くなって、凝りや痛みが解消します。

  1. トリガーポイント、筋膜、凝りの見える化によって、確実に施術できる。
  2. 炎症の有無により、鍼の適応不適応の判断ができる。
  3. トリガーポイントに鍼を当てることで、痛みを共有することができる。

なかいし鍼灸院